エレナside1 騎士養成学園での1日(午前)
気分転換に閑話を書きました。
エレナ視点で書くのも意外と楽しかったです。
感想などがあればよろしくお願いします。
ーー騎士養成学園ーー
晴れた青空の日...
1人で2-Sの教室に向かうエレナ。
「おはようございます。エレナ先輩」
「おはようございます。エレナ様」
「おはようございます。エレナお姉様」
様々な挨拶がエレナにかけられる。
(ハァ~...普通におはようでいいんだけど...)
そんな事をエレナが思いながら廊下を歩いていると、後ろからエレナに話しかける女子生徒がいた。
「それは、無理だよ。エレナ」
「会長....アレ?、私声に出してました?」
そう、エレナに話しかけてきたのは...騎士養成学園生徒会長フローラ=フルライク
「いや、表情から察しただけだよ」
「そうですか...」
「それより、聞いてる。今日はエレナのクラス、つまり2-Sにカルスナ近衛騎士団が来るらしいよ」
カルスナ近衛騎士団...つまりはカルスナ王国の王族専属の騎士団だ。
「流石に知ってますよ。でも何で来るんですかね?学園の生徒の授業を見ても得るものなどないと思いますけど...」
「ハァ~..分からないの?」
「何の事ですか?」
「彼らが見たいのはおそらくエレナだよ」
「私ですか!?」
「そうだよ。学園始まって以来の天才。稀代の天才なんて言われてるじゃん」
「興味ないですけどね」
「そんなエレナの実力を知りたいんじゃない」
「私なんて、普通の生徒より少し強いだけだと思いますけど」
「まぁ、それは近衛騎士団が決めることだよ。じゃあ、私はこっちだから」
3年のフローラと2年のエレナは教室が違う為別れたのだ。
ガラガラ...扉の開く音と共にSクラスの生徒が一斉にエレナを見た。
「ようエレナ」
話しかけてきたのは自称エレナのライバル、ダルク=サードンだ。
「何か用?」
「今日はカルスナ近衛騎士団が来るって知ってるよなぁ。だから、騎士団の前で今日こそお前を倒そうと思う」
(ハァ~...私が手加減している事に気づいていない時点で無理だけどね)
エレナの実力は『アトランティス』序列3位...騎士養成学園の生徒が勝てる相手ではない。
「そして俺は、お前より凄い騎士になってやる」
ダルクは..と言うよりも騎士養成学園の生徒は皆、エレナは騎士になると思っている。
と言うのも..騎士養成学園は本来、騎士を育てる学園の為、入学した生徒はほとんど騎士になっている。一部、変わり者の生徒や落ちこぼれの為騎士になれなかった生徒は冒険者になったらしている。しかし、誰もがその変わり者だとは思っていない。
「あんたには無理よ」
そう言ったのはエレナを尊敬している、エリー=カリル
「あぁん、なんだと」
「エレナ様があんたなんかに負けるわけないじゃない」
「なんだと」
「だってそうでしょ。エレナ様は騎士養成学園開校以来の天才美女なのよ。勝てるか負けるかの勝負じゃなくて、何秒間戦っていられるかでしょ」
「黙って聞いてりゃあ、いい気になりやがって...」
2人の言い争いは更にヒートアップしてきた。
(この調子だとケンカになりそうね...)
ダルクとエリーの実力はほぼ互角でケンカした場合どちらが勝つか正直言って分からない。
だが、Sクラス同士のケンカは周りのも多少の被害が出るので止めていただきたい。
(ハァ~..仕方ないわね)
「2人ともそこまでよ」
「だがエレナ...」
「しかし、エレナ様...」
「ハァ~..周りの迷惑も考えて。それに、もうすぐ授業よ」
「ちっ、しゃーねぇな」
「分かりました。エレナ様」
エレナに言われてようやく落ち着いた。
それから間もなくして先生がやってきた。
「よし、お前ら席についているな。知っていると思うが、今日の午後の授業はカルスナ近衛騎士団様が来られる。いつもい以上に緊張感をもって授業に取り組めよ」
「「「「「「はい」」」」」」
クラスの生徒が元気よく返事した。
「よし、それじゃあ授業を始めるぞ。今日は、騎士と冒険者の違いについてだ。まず、冒険者とはなんだ、カリル」
「はい、冒険者とは大きく分けて2つあります。1つは冒険者組合に所属し個人で働く〝フリー冒険者〟。そして、ギルドという組織に所属する〝ギルド冒険者〟がいます。2つの違いは個人で働くか、組織で働くかの違いです」
「よし、では...騎士と冒険者の違いはなんだ。これは、サードンに聞こう」
「はい、騎士とは王や民を守るために存在する誇り高い職業です。対して冒険者は、自分のやりたい仕事だけをする、自分勝手な職業です」
「その通りだ。皆も冒険者にならないようにしっかり日頃の訓練を大切にするんだ」
「「「「「「「はい」」」」」」
そう、騎士養成学園では、兎に角〝冒険者〟をバカにする認識がある。特に...〝ギルド冒険者〟は1人では戦えない弱い集団という認識だ。
(ハァ~今日は嫌な授業だわ)
普段は嫌な学園ではないのだが、ギルドを馬鹿にする姿勢だけは腹が立つ。
(この認識がなければ楽しい学園生活なのに...まぁ結局、嫌でも学園にいなくちゃいけないんだけど...)
エレナが騎士養成学園にいる。理由は2つある。
1つは、学園生活を楽しみなさいと言うマーリンの気持ち...
もう一つは、騎士養成学園の...つまり将来の騎士の実力を調査するというマスターの指示。
「では、今日来られる、カルスナ近衛騎士について質問しよう。ウォンバットさん、カルスナ近衛騎士とは何だ?」
先生がエレナに質問した。
「カルスナ近衛騎士団とは王専属の少数精鋭の騎士たちで作られた団です。団長の名はキルス=フォルトナンドで彼は恩恵者でもあります。ゼクスの能力は公開されていませんが、どんな能力にしろ凄いことだけは確かだと思います。また、カルスナ近衛騎士団には特殊なスキルを持つものがいると聞きます」
「素晴らしい...流石は稀代の天才と呼ばれるだけの事はある、よく勉強している。君がカルスナ近衛騎士になることを先生は楽しみにしているよ」
先生の言葉にクラス中が賛同していた。拍手をしエレナを称えてる
「エレナ...俺もカルスナ近衛騎士団に入ってやるからな」
「ダルク...私が入れるって決まったわけじゃないのよ」
「いや、俺のライバルとしてお前には入ってもらう」
ダルクの夢は将来カルスナ近衛騎士団でエレナと一緒に戦うことだ。
(そして、その夢がかなったら俺はエレナに....告白する)
「エレナやダルクだけでなく、先生はみんなに騎士になると信じている。まぁ他にも宮廷魔法師等がいるが...それは魔法学園の生徒が目指すだろう。じゃあ授業はここまで」
先生はそう言って教室から出て行った。
それから午前中の授業を終えた。
「エレナ様。一緒に食堂に行きませんか?」
「いいわよ」
これはいつもの日常だ。昼食時間になると必ずエリーがエレナを食事に誘うのだ。
こうしてエレナとエリーは食堂に向かった...
最近はプライベートが忙しいぞ...
でも頑張って書きたいと思います。
前書きでも書きましたが...感想などがあればよろしくお願いします




