入学式
ーーフィガルナ王国・アトランティス本部ーー
「お兄様、今日は入学式ですよ」
「眠いから、先に行ってくれ」
「ダメです。それだと、お兄様が来ないでしょ。さぁ、行きますよ」
そう言うと、ラティアがアトラの腕を引っ張ってきた。
すると、誰かが部屋に入ってきた。
「アトラ、貴方はいつも寝ているわね」
そう言ってきたのは、エレナであった。
なぜ、彼女がいるかと言うと、彼女はアトラ達より少し早くに、ギルド【アトランティス】のメンバーになっていたのだ。
「眠いから、寝てるのにじゃましないでくれ」
「いいから、起きなさい」そう言ってエレナは斬撃を放った。
「おい、序列三位の斬撃は危険だから止めてくれ」
寝起きだが、なんとか避けたアトラであった。
因みに【アトランティス】序列三位はエレナだ。実は、アトラとラティアが修行を開始から一年後に剣聖の弟子になっていたのだ。剣聖は弟子をとらない事でも有名なのに、どうやって弟子入りしたのか、疑問に思ってエレナに聞いたが教えてくれなかったのだ。
そうして、実力をつけ序列三位になったのだ。まぁ、それだけで序列三位になれるほどこのギルドは甘くない他にも理由はあるのだが、1番大きな理由はやはり先天性特異能力者という事だろう。
「私は、もう行くからラティアしっかりアトラを学園に行かせるのよ」
「はい、エレナお姉様」
「また、しばらく会えなくなるのね」
エレナの斬撃ですっかり目が冴えたアトラは、準備を済ませラティと学園に向かった。
因みにエレナは、アトラ達が入学した魔法学園ではなく、騎士養成学園に入学したのだ。そこは、魔法よりも剣術を教えている学園だ。
騎士養成学園はフィガルナ王国になるのだが、魔法学園はカラスナ王国にあるのだ。
よって寮生活をする事になったのだ。
ーー 学園受付カウンター ーー
そこには、学園の職員がいたので「あのー、今日から入学するアトラ=エンフィールドです。入学式はどこで行われるのですか?」
「あぁ、あそこの体育館だよ。アトラ=エンフィールド君ね、貴方はEクラスです。」
そう言うと、今度はラティアの方を見て「貴方の、お名前は?」と聞いてきた。
「私は、ラティア=エンフィールドです。今日からよろしくお願いします」
「そう、貴方が首席さんね。貴方には申し訳ないけど新入生代表の挨拶をしてくれないかしら」
それを聞いたラティアはアトラの方を見て「どうすれば良いですか」と聞いてきたので、「いいんじゃないか」とアトラは言った。
「わかりました。新入生代表の挨拶をさせていただきます」
「では、式の最中に新入生代表の挨拶と言われますので、その時に何か喋って下さい。」
「わかりました」
「最後に、これがお二人の学生証ですのでなくさないで下さいね」
学生証を受け取り2人は体育館に向かった。
それから、沢山のひとが挨拶をしていたが正直言ってアトラは聞いていなかった。しかし、ラティアの挨拶だけは聞こうと思っていた。
「新入生代表、ラティア=エンフィールド」
「はい」
先生に呼ばれラティアは返事をして体育館のステージに上がった。
ラティアを見た他の新入生は...
「可愛い」
「あの容姿で首席なんて凄すぎる!」
等と言った。声が聞こえる。
そんな事よりラティアの挨拶だ。
「暖かな春の訪れと共にーー」
ーーおぉ!、かなり良い挨拶をしているな。
「学園での生活は大変な事もあると思いますが、どんな時も頑張って、そして楽しく学園生活を過ごしていきたいと思います。最後に、私はこの学園に友達を作りに来ました。是非皆さん仲良くして下さい。
新入生代表、ラティア=エンフィールド」
パチパチパチパチ、盛大な拍手が聞こえる。
ーー...ラティアのやつ...本当良い挨拶をしやがって。
それから、二時間後に無事に入学式が終わり、各教室へ行くことになる。
「お兄様、なぜEクラスなのですか?」
「仕方ないだろ。誰かさんが、試験中に水晶壊すから試験内容が純魔力の測定になったんだよ」
それを、聞いたラティが申し訳なさそうにしている。
「兎に角俺は、Eクラスに行くから、お前もAクラスで頑張れよ」
「はい、わかりました」
こうして、2人は別れそれぞれの教室に向かった。
ーーEクラスーー
現在アトラは、ラティアと別れてEクラスの教室ではの前にいる。
教室に入ると、何人かのクラスメイトがいるが全員いるわけではない。
アトラの席はどうやら窓側の1番後ろの席のようだ。
暫くすると全員が席について担任の先生を待っていた。
ガラガラと扉の開く音と共に1人の女の先生が入ってきた。
「よし、全員席についているな。今日からお前らの担任になった、ヒリス=ラークスだ。それでだ、私はお前たちの試験を見ていない為お前たちの実力を知らない。よって、明日は模擬戦を行いお前たちの実力を測ろうと思う。だから、今日は昼前だが早く帰って休むように、それと学生寮は学生証に書いてある番号の部屋に行くように、以上だ」
そう言うと、ヒリス先生は教室を出て行った。
ーー明日は模擬戦か、今の学生のレベルってハッキリ言ってどうなんだろう?
アトラは学生の実力を知らない為少しワクワクしていた。
そして、アトらがそんな事を考えていると、前の席の男子生徒が話しかけてきた。
「なぁ、お前ってこの席か?」
「あぁ、そうみたいだな」
「そうか、俺はグレン=フェンテールってんだけど、お前の名前は?」
「アトラだ。アトラ=エンフィールド」
「エンフィールド?どこかで聞いたような気がするぞ...」
「それは多分...」
アトラが新入生代表の挨拶で聞いたからだろ、と言おうとするとEクラスの教室の入り口付近が騒がしいくなっていた
「ん?どうしたんだろう」
「って、あの人は主席合格者のラティアさんじゃねーか」
そう、人が多くいるのはラティアを近くで見ようとする人たちだ。
ーーめんどくさそうだから、無視だな
そう思ってラティアを見ていると何故かあたりを見渡していた。
「誰かをさがしているっぽいな...」
グレンの一言でピンときた。
ーーそうか、ラティアは俺を探しに来たのか。
面倒な事に巻き込まれると思ったアトラはコッソリ教室か出ようとする。
「おい、アトラ...何処に行くんだ」
グレンが呼び止めたのだ。
そして、その声に反応してラティアはアトラの方を見る。
「あっ!、お兄様。どうして私がいるのにコッソリ教室を出ようと思ったのですか?」
ラティアは笑顔だが目が一切笑っていない。
ーー最悪だ...
ラティアの取り巻きも「あいつ、誰だよ」と言った視線を向けてくる。
「いや~気づかなかったんだよ。兎に角、メシにしようぜ」
「まぁ今回はそういうことにしておきますが、次はありませんよ。お兄様」
ラティアの絶対零度の視線がアトラに注がれる。
「なぁ、アトラ、もしかしてラティアさんって..」
「まぁ、なんだ..俺の妹だ」
グレンは勿論、取り巻きも驚いていた。
「自己紹介の時に言ったろ、エンフィールドだって」
「そう言われてみれば...」
「兎に角メシだメシ」
そう言って俺とグレンは教室を出て食堂に向かった。ラティアも取り巻きに置いて俺達と共に食堂に来ていた。
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