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世界最強は元落ちこぼれ  作者: かたは
13/20

試験

「ハァ、やっとついたか」

「思ったより簡単に着くことができましたね」

「そうだな」


現在、アトラとラティアはカルスナ王国に到着した。


「そうだラティア」

「なんですか?お兄様」

「魔法学園ってどこにあるんだ?」

「はぁ、お兄様...あの大きい建物が魔法学園です」


そう言ってラティアは魔法学園を指さす。


2人は学園に向かって歩き出す。

「ここですね」

「あぁ、まさかこの国に戻って来るとはな」

「どうやら、あの列に並ぶみたいですよ」


アトラとラティアは列に並び自分たちの順番が来るのを待っていた。

魔法学園という名だけあって試験内容は魔力量と魔力コントロールを見るらしい。


「どうやら、あの水晶に魔法を当てていくようですね。私とお兄様の魔法ならば楽勝ですね」

「おいおいラティア、俺は2年前に魔力を...ついでに気力も失ったんだぞ。今のステータスなんてあって無いようなもんだし」

「でも、お兄様は大気中のエネルギーを魔力と気力に変換する事ができるでしょ」


そう、アトラは二年前のとある出来事をきっかけに自身の魔力と気力を全て失ったが、その代わりに大気中のエネルギーを魔力と気力に変換して、それを行使することができるのだ。

大気中のエネルギーはとは本来、魔法で魔力を放出した際に減った魔力の補給する時に人の身体に吸収されていくものだが、少しずつ補給されていくので、体力回復と同じ時間で魔力も回復していくものだ。

気力に関しても同じだ。


「あれは、魔力や気力は減らないが、身体に負担がかかるんだぞ」


「それは、膨大な力を使ったときだけですよね」

「......」

「兎に角、お兄様が首席で私が次席なんです。これは決定事項です」

「はぁ、わかったよ。とりあえず頑張ってみるよ」

「お兄様が、本気になれば首席は確実です」

「ラティア、声が大きい。周りの視線に殺気が感じられるぞ」


いや、ラティアには殺気が向けられていないな。

「あいつ、あんな可愛い子と一緒に並びやがって」

「あの子、可愛いな」


周りからはそんな声が聞こえる。


無視だな。気にしたら負けだ。


そんな、事をアトラが思っている間にラティアの順番が来た。後ろを振り返ると誰も並んでいない。どうやら俺達が最後のようだ。


まずはラティのからだ、

「では、何でもいいので、あそこにある水晶に魔法で攻撃してください」


そう言われた直後...

ラティアは息をする用に魔法を放った。

いや、【魔力完全操作】で体内の魔力を放っただけだ。しかし...


水晶は木っ端微塵に破壊された。試験官達も壊れるとは思っていなかったようで、

「え?」

「嘘だろ」

と言っていた。


ーーてか、水晶壊したら、俺の試験どーすんの?ラティアさん。


「よ、よし。君はもう行っていいぞ」

試験官の人は戸惑いながらもラティアに告げたのだった。

「分かりました。では、お兄様、ちゃんと合格してくださいね。でないと、私が学園に通う意味がありませんから...」

「まぁ頑張ってみるよ」


こうしてラティアは校門前に向かった。

しかし、アトラの試験はなかなか始まらない。...ラティアが水晶を壊したせいだ。

待つこと20分ようやく試験が再開のようだ。

「遅れてしまって、すまない。

「いえ」

「では、早速試験を再開しよう」


そう言うと試験官は先ほどと似な様な水晶を持ってきていた。

「この水晶に魔法で攻撃すればよいのですね」

「いや、すまないがそうではない。これは、純魔力測定水晶と言ってな体内の魔力を測定するものだ」

「...つまり、魔法で攻撃するわけではないと...」

「あぁ、そうだ。しかし、魔法で攻撃するよりも簡単だぞ。魔力での攻撃ならば緊張して外す者もいるが、この試験方法ならば緊張しようがしまいが関係ないしな」


ーー確かにそうですね。普通の生徒ならば...


アトラは先ほども説明したように大気中のエネルギーを魔力や気力に変換するという前代未聞の能力を使う...つまり、体内の純魔力は0なのだ。

よって自身の純魔力を流すことはできない。身体強化などで身体に魔力を纏ったことはあるが、魔法に変換した魔力を純魔力と言わない。

少しなら、魔力を身体に蓄える事が出来るかもしれないのでアトラはそれに賭けた。


「.....おいお前、ふざけているのか?」

試験官はそう言ってきたがアトラは全力でやっている。


「いえ、これが限界です」

「ハァ、もういい、試験は終了だ」


試験官にそう言われたので試験会場を出たアトラ...


「あっ!お兄様」

ラティアがアトラを見つけ元気よくこちらに向かってきた。周りを見るとラティアに見惚れている者が何人もいる。


ーーしかし、ラティアはこの視線に気づかないのかよ...


敵の殺気や気配の探り方は超一流のくせして、こういった視線にはとことん鈍い。


「お兄様。真面目に試験を行いましたか?」

「あぁ、それは間違いなくな。俺は全力でやったぞ」

「ならば安心です」


ーーそりゃそうだ。主席合格するか.しないかの試験から合格出来るか出来ないかの試験に変わったんだ。そして、ラティア...申し訳ないが俺は絶対に落ちたと思う。


内心そう思うアトラであった。



その夜...アトラとラティアが試験を受けた魔法学園では、

「どうしますか?」

1人の職員の一言で始まった。


「こんな魔力のない人は見たことがない。即、不合格でいいでしょう」

「しかし、彼の妹は前代未聞の好成績です。その彼女は彼がいないと学園をやめると言っていたのでしょ」


そう言うと試験官をしていた職員を見た。

「はい、彼女はそう言ってました」

「どういたしますか?学園長」

職員たちは学園長の方を見て聞いた。


「では、仕方がありませんが、彼をEクラスとして合格を、彼の妹をAクラス主席合格者として合格という事にしましょう」


学園長がそう言うと全員が納得したようだ。


ーー学園長室ーー

あの話し合いから15分が経過し現在学園長は学園長室にいる。


ーーあの純魔力の低さ...ありえないは。ステータスの強さは勿論のこと、魔力や気力の強さも普通は親から遺伝する。妹の才能があそこまであって兄の方の才能があれだけなんて....これは何か訳がありそうね


そう思いながらアトラの試験結果の紙を見ていた。


アトラ=エンフィールド

純魔力 305





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