表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を捨てし軍神の娘は、魔王に堕つ ―十一歳、上杉兼継 覚醒―  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
263/288

第263話「外周の沈黙」

奥州、米沢城。

伊達輝宗、十六歳は、父の跡を継いだばかりの青い目で、南の地図を見つめていた。


伊達は外周変数である。

中央の構造とは独立して動き、時に全体に影響を与える存在。


「内紛は収まった。これより、南下の手を打つか」

宿老が問いかけると、輝宗は首を振った。

「焦るな。越後の若者が、こちらの動きを数字で追っている」


伊達の動き一つで、上杉は即座に軍事圧力の配置を変えてくる。

その情報の速さに、輝宗は脅威を感じていた。

戦を仕掛ければ、こちらの消耗が激しくなるだけである。


「今は維持だ」

輝宗は言った。

「内の安定を優先せよ。外周が勝手に崩れては、中央の奴らの思う壺よ」


敵を殺しすぎない。

その思想は、遠く奥州の地にも、目に見えない圧力として波及していた。

伊達の南下停止は、越後にとっての東側の安全を保証していた。


兼継はその報告を木札に刻み、箱に収める。

世界は説明されない。

ただ、各主体が己の維持のために動いた結果が、均衡という形で残るだけであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ