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第180話 橋市の約束
夕方。
橋市。
井戸の周り。
人が集まっていた。
商人。
職人。
旅人。
町役人の庄蔵。
四十二歳。
皆へ話している。
土地の使い方。
店の場所。
新しい決まり。
難しい話ではない。
ただ。
皆が同じように使うための約束だった。
若い大工。
二十四歳。
腕を組む。
「面倒だな」
思わず漏れる。
隣の桶職人。
三十一歳。
少し笑った。
「面倒だから必要なんだろ」
周囲からも小さな笑い。
庄蔵も苦笑した。
確かにそうだった。
人が少ないなら要らない。
人が増えたから必要になる。
町とは。
そういうものだった。
話が終わる。
人々が散っていく。
夕日が橋を赤く染める。
子どもたちが走る。
店から湯気が上がる。
橋市はまだ小さい。
だが。
少しずつ。
町になっていた。
そして。
そこには。
皆で守る約束も生まれ始めていた。
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