表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/82

森の聖雫 四話 減らない雑用

―― side us ――


 俺は大きな水瓶(みずがめ)を抱えながら酒場(ホール)まで来た。            ちょろちょろ

 この水瓶は飲み水を入れておくための物で、水の確保は当然日課だ。 ちょろちょろ

 そして、今日の様な雨の日は、魔素効率が非常にいい。       ちょろちょろ

 勿論、水瓶には魔法で作っている水が、現在進行形で溜まっている。 ちょろちょろ


 ドワーフが居たから呼び止める。 誰かは判らないが、多分ブードンだろう。

「おい、ブードン、少しいいか」 ちょろちょろ

「なんじゃ?」         ちょろちょろ

 まぁ当たったようだ。


「ゴブリンから採った瘴核を買い取ってくれ。」  ちょろちょろ

「あぁ、分かったわぃ。重さ単価でいいじゃろ?」 ちょろちょろ


「勿論だ。」       ちょろちょろ

「あとなぁ、アーズ」   ちょろちょろ

「なんだ?」       ちょろちょろ

「わしゃホルップじゃ。」 ちょろ。



「モルッタ! 獣人娘達はどうだった」

「薪は納品(・・)したさね。 着替えとかも必要か?」


「一応本人達に聞いたほうが良いが……意識はあるのか?」

「2~3人はありそうさね。 でもチッコイの二人はダメ(・・)かもねぇ。 かなり参ってる感じだね。 とりあえず濡れた服を乾かせるように物干し竿は持って行くさね。」


「あぁ、そうしといてくれ。」

「あと、飲み水を用意しといてくれ。」


「今、作ってたとこだ――」 あ……「クリエイト・ウォーター」 ちょろちょろ



 作ってた水瓶の水を、全部モルッタに持っていかれた。 まぁまだ魔素は十分にある。 カメ様様だな。



「フェリーフ! 獣人娘達の容態はどうだった?」 ちょろちょろ

「あれは、相当危険な状態ね。 早めの対処と、体力の回復が必要だわ。」 ちょろちょろ


「体力の回復か……あのカメの料理か血でも飲ますか?」 ちょろちょろ

「カメ?」 ちょろちょろ


「渓谷にいたデッカいカメなんだが。 その血を一舐めしたら、体力も魔素も回復してな。」 ちょろちょろ

「そんなカメは知らないわね。」 ちょろちょろ

 首を傾げるフェリーフ。 やっぱりフェリーフも、あんなカメの事は知らないか……。


「でも、血液なら食べ物よりは喉の通りは良いかも知れないわね。 血液は水で薄めるとか、肉はスープにでもすればいいかも。」 ちょろちょろ

 なるほどな。 確かに、原液は健康な状態でもきついからな。

 カメを買い取ったドワーフに少し譲って貰うか……むむ……誰だったか……。



「あの症状は、魔種と聖樹が反応してるんじゃないかしら?」 ちょろちょろ

「やっぱりか……雨は関係あるか?」 ちょろちょろ


「分からないけど……雨で薄まった樹液が体内に入って、魔種と戦ってる可能性があるわね。」 ちょろちょろ

 ふむ、フェリーフも似たような見解か……。


「治す方法はあるか?」 ちょろちょろ


「勿論よ。」 ちょろちょろ

「それは――」 ちょろちょろ


「ただいまー!」 ちょろちょろ

 マイ達が帰ってきた。 帰り道は分かるからと、獣人娘達の為(・・・・・・)に、薬草を採りに行ってくれてたんだ。

 しかし、外はまだ雨が降ってるようだな。 マントを着ていない二人の服から雨水が滴っている。 まぁ、この二人なら雨に打たれた程度では風邪を引くことも無いだろう。


「おかえり。 良い薬草は取れたかい?」 ちょろ。


 しまった! 獣人娘の事が気になりすぎて、二人の事をフェリーフに言うのを忘れていた!






―― side my ――


「ただいまー!」

 アタシの声が城の(エントランス)(ホール)に響く。

 雨避けに着ていたマントを『収納』に入れる。 もちろん洗濯魔法で瞬間洗濯からの脱水をしてからね。 慣れてきたせいか、マント程度なら一瞬だわ。


「おかえり。 良い薬草は取れたかい?」

 アーズには、キノコじゃなくって、薬草って言ってたんだっけ。 それにしても壺を抱えてどうしたんだろう?


「あら、ごきげん……」

 こっちを向いた瞬間、何時も眠そうだったフェリーフの瞳が大きく見開かれた。

「あらあら、やっと私を殺しにきたのかしら?」

 ???フェリーフさん?行き成り意味が解らないんですが???


「「堕ちたエルフ(ダークエルフ)になど興味は無いのじゃ。」」 チラッちらっ。

 マインとアイルが見事にハモったわ。 そんなセリフを練習も無しでハモれる?

 とは言え、本当に興味が無さそうで、アタシの腕に絡まってくる。 雨でベトベトに濡れている身体で……チラッちらっ。


「あらそう……残念だわ。」

 フェリーフは、そう言うとテーブルの上のコップを呷った。 だけど、その手は少し震えていた。

「では、何しに来たのかしら?」


「「「ワッチ」「アチキ」はマイ様に嫁いだのじゃ。 旦那様の近くに居て当然なのじゃ。」」 チラッちらっ。

 え? 嫁ぐって結婚ってことかな……只の冗談だと思ってた。 っていうか、アタシは認めてないんですが? まぁ結婚できる歳でもないしね。 それに二人って、おかしいでしょ……。 それにアタシはイケメンと結婚するって決めているのよ。 でも、そんな事を言える雰囲気じゃないよね。 空気を読んでしまうアタシってば偉い。


「フェ、フェリーフ!言うのを忘れていた。 マインとアイルは、婆様達ではないぞ! 母様の妹達だ!」


「……あらそう。 あの女(・・・)にそっくりだから判らなかったわ。」

 フェリーフはそう言うと目を細め、スッと立ち上がった。

「ワタシも気分が悪くなったから、部屋に帰らせてもらうわ。 では、ごきげんよう……」

 フェリーフはそういい残して、行ってしまったわ。


 そう言えばフェリーフは、アーズのお婆ちゃん達の白黒エルフと、なにやら因縁があったんだっけ……。 忘れてたわ。


 顔に片手を当てて、うな垂れるアーズ。 でも、壺はしっかり持っている。

 そんな事は関係ないと、アタシの腕に絡まってケラケラ笑ってる白黒エルフ。 チラッちらっ。

 ボクは本当に関係ないよ?と言ってるような、ニコやかなウイ兄。


 部屋の中は、外の雨空の様にどんよりした感じ……でもないわね。



 それにしても、アタシの乙女魂さん、がんばってください。 覚醒魂(かはんしん)に侵食されてはいませんか? アタシにとっては、そっちの方が深刻だわ。


初めは(チョロチョロ)セリフに(チョロチョロ)チョロチョロ(チョロチョロ)とルビを(チョロチョロ)付けようと(チョロチョロ)思ったん(チョロチョロ)ですが、(チョロチョロ)流石に(チョロチョロ)鬱陶しい(チョロチョロ)かなと……(チョロチョロ)

それに原文の倍以上の長さになるので……


あ、チョロチョロのルビにチョロチョロを付けると、無視されるんだ。


『チョロチョロ』 を半角にしたいけど、勝手に全角にされるんですよね。 脳内変換お願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ