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竜骨の谷 十八話 三つの願い

―― side my ――


「不思議ね。二人とも同じ色だなんて。」



 洞窟から出てきたアタシ達は、川で水遊びをしているユウと獣っ娘達に(なら)って水浴びをする事にしたわ。

 獣っ娘達の水浴びは、例えるなら『日本猿が温泉に浸かってる感じ』ね。 我ながら良い表現だわ。


 そうしたらユウが鼻をホジって川で洗い流してるじゃない! あの調子だと小用も川の中で済ませてるに違いないわ。鎧を着たままだし。

 だから上流に来たんだけど、マインとアイルも付いてきて、一緒に水浴びをする事になったの。

 まぁ、乙女魂の持ち主であるアタシが女の子と一緒に入るのはなんの抵抗もないわ。


 で、服を脱ぎつつ洗濯魔法で綺麗にしてから、身体に付いた汚れやら匂いやらを川で落としてたんだけど………。


 真っ白な肌のマインのがピンクなのは解るんだけど、真っ黒な肌のアイルのもピンクだとは以外だったわ。

 しかも肌が真っ黒な分、ピンクじゃなくて白色に見えるのよね。 でも……比べると同じ色だからピンクね。うん。


「流石にそこまでジロジロ見られると恥ずかしいのじゃ。」

 アイルが胸を隠して恥ずかしがってるけど、顔が黒いから赤くなってるかわ判らないわね。


「ワッチはマイ様になら見られても全然恥ずかしくないのじゃ。」

 マインが胸を張って見せてくる。いや、別に胸を見たいわけじゃないのだけど…………。


 それにしても二人とも大きいわね。なんかムカついてきた。

 ま、まぁ覚醒した今のアタシには、既に関係のない事なのだけどもね。


 アイルはアタシの手首を持って

「アチキは見られるのは恥ずかしいけど、触られるのは恥ずかしくないのじゃ!」

 胸にアタシの手を押し当ててきた!

 嬉しくは無い。嬉しくは無いけど、凄い軟らかいわ……。なんかムカつく軟らかさだわ。


「あぁ!ワッチの方がいいのに!!」

 マインもアタシの手を取って、胸を手を押し当ててきた。


 右手にはマイン◎。

 左手にはアイル●。


 睨み合ってる二人なんだけど、実際のところ甲乙つけがたい。なので、ちょっと揉んでみた。


 モミ●もみ。 もみ◎モミ。


 「「あんッ!」」


 え?


 マインの顔が、それはもう見事な真っ赤になってる。

 アイルは判らないけど、一緒くらいになってるのかな……。


 止めとけばよかったわ。 流石にこんな反応されるとは、予想外だったわ。

 でも、そこまで恥ずかしいなら最初からしなければ良いのに。



「ま、まぁ、引き分けね!」


 アタシはちょっと気まずいので、「引き分け」を言い渡したわ。

 二人には乙女魂のアタシが男に見えてるんだしね。ちょっとやり過ぎたかな。



 そうしたら、二人の視線が同時にアタシのお腹の方に向いていったわ。

 そう、目は動く物を自然と追ってしまうのよね。


 アタシも自分の足元をみる…………。


 な、な、なんでやねんっ!


 凄い元気な覚醒の証が、丁度水面から覗いていた!!




―― side you ――


 遠くからマイの叫び声が聞こえてきた。


「ち、ちがうねんっ!!」


 なんで関西弁やねん。




―― side my ――


 な、な、なんでこうなる?!


 アタシは、とりあえず川に頭まで浸かって目を閉じ、身を隠した。


 うぅ。 『男の下半身は別人格』とはこの事か…………。


 迂闊だった。迂闊すぎたわ。ここまで制御不能だったとは。 こんな覚醒の代償があるとは…………。


「マイ様!マイ様!!大丈夫なのか?!」


 二人の声が頭の方からする…………頭の方から?


 目を開けると目の前に二人の股間があった。


 お願いします。今はそういうの見たくないのです。

 お願いします。下半身にも乙女魂を適用してください。

 お願いします。これ以上元気にならないでください。



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