45話 リッカは■■■と交戦した
・・・どうやら、見つかったようね、私も向かおうか。
建物を足場に、目的の場所、路地裏まできた、この加護があるからかそこが異空間になっているとわかる、出るには容易いが、入るには加護なしでは無理、不思議な空間だ。
「ぜぇ・・・はぁ」
「生きてはいるな、ランドリ、ここは私に任せて去るか、まだ戦うかすぐに選べ」
ランドリには傷こそないが疲弊していることから何かが削れているのだろう、対して■■■はぴんぴんしている、それも武器をもたず、動いた様子もない、やはり一人では無理がある相手か。
「いや・・・うむ、それはむ―――り・・・」
限界だったのか、前のめりに倒れてしまう、もう二人ほど増員しておくべきだったか、だが予想はしていた、倒れた瞬間、人間サイズの木のゴーレムが地面から現れて、ランドリを抱えてこの場から去ってくれた、なかなか速い対応で助かる。
「自分は・・自分は救うんだ、そうだ、あんな苦しみをあんな悲しみはあってはならない、だから・・」
何か■■■はうわごとのように誰に言うでもなく喋っている、不気味だな、いったい何があったというのだお前に。
「さすがに本気で行くわ、とりあえず動けなくするか退散させないとね」
私は神剣を握り、いきなり神剣を解放する、それを見た■■■が初めてこっちを視認する。
「―ーー神の剣、そうか・・・変わらない、自分は、俺は」
文になってない言葉をつむぎ、■■■は何処からともなく禍々しい触手や目玉がついた剣を握る。
「気持ち悪いものを、だがやっと戦闘態勢をとったな」
■■■に私は自分から接近する、剣の届く距離までくると剣を振るった、その速度は普通なら視認することができないほどに、だがそれを■■■は軽くいなし、そのまま剣を腹に突き刺そうとしてくる。
「反応できるのねそりゃあ!」
私はずくに後退したが、若干間に合わず、鎧に刺さる、本来傷つくことのないはずの聖天鎧にだ、やはりあの剣も異常か。
「はは、これは当たれば何でも殺せちゃいそうね、出し惜しみは無しね」
私は剣を掲げる、すると■■■の真下の地面に七つの光が現れる、それは現実世界の北斗七星の並びだ。
「ミルキーウェイ母上直伝!、七星光!」
そこから七つの光線が■■■を飲み込む、これで少しはダメージが入ってほしいが、本来魔法のやつを私の聖法用にしたやつだ、火力はミルキーウェイ母上ほどではないが神の力を込めているのだ、これで駄目なら・・・うん、あの鎧を破ってなんとか皮膚にダメージをいかないとだな、何故かあの鎧、継ぎ目がないからな。
「・・・自分は、死ねない、あいつらのために、あの人のために・・」
光線が収まると、そこには片膝をついた■■■の姿があった、うん、予想はしていたが倒せはしないか。
「―――あれ、自分は・・・ここで何を・・そうだ」
先ほどまで呆然自失だった■■■の目に光が灯る、立ちあがり、私を見る、涙を一粒流し、すぐにぬぐう、その後目を一度つぶり、その名を呼ぶ」
「・・・■■■」
「●ー▲♪」
空間が割れてそこから白髪と黒髪が混ざった不思議な髪の男とも女とも見分けがしずらい容姿の者が現れる。
「▲◆●▲◆――◆!、そうだった、そうだった、ここでは人の言葉で喋らないといけないよね、こっちでははじめまして、ボクはオメガ、知っていると思うけどソトビトっていうやつさ」
「オメガ・・・やっと発音できるソトビトと会ったわね」
「発音できる現在の時間軸のボクだからね、さてさてサーテ、ボクはこれでいったんドロンするね、いやぁ部下の暴走を止められずごめんねぇ、うっふふふ、■■■、いくよー」
「・・・また会おう、リッカ」
「そう、またね」
再びオメガは空間を砕き、そこに■■■共々、入っていき、数秒で空間が修復されると、先ほどまでの空気が消え、もとのものに変わっていた。
「ソトビト、貴様は私が殺して見せるわ」
私は大きく跳躍して、建物を足場にヘレルから去っていった。




