44話 ■■■は■■■を恐れる
「はぁ・・・はぁ、!」
見つけた、見つけた!、見つけた!!
「見つけたぞ!」
路地裏の奥、一人だけそこに佇み、そいつは振り返った。
「・・・久しぶりだな、10年も前だな」
「ランドリ・・」
俺は足にゾウ、腕にゴリラの百獣魔法を付与し、ランドリに向かっていく。
「ここでは駄目だ、やつらに殺されるぞ」
「だとしても!、お前を見逃すわけにはいかんのだ!」
怒気を込め、復讐心を胸に抱き、地面が砕けるほど踏みしめながらそいつの頭目掛けて拳を振るう。
「駄目!」
俺とランドリの間に入るように、地面に降りる、腕を広げ、ランドリの前に立つ。
「なぜだ、なぜその男を庇う!リュカ!」
「それは・・・」
「答えろ!、一族を殺され、お前も脚に呪いを受けた、そいつのせいで!、なぜ庇うんだ!」
「リュカちゃん・・・いいんだ、ウルロア、お前に死んでほしくないんだろう、お前はリュカちゃんを残して逝くことが望みなよか?」
「・・・くそ!」
腕をおろし、百獣魔法を解除・・・する、その前に俺の後ろからとてつもない気配、五感など、呪いで鈍っていた、そのはずなのに―――いやこれは第六感、それが告げている、逃げろ、と、警告している。
「・・・いたな、ウルロア」
その声は男だ、何故か聞き覚えのあるがそれが誰なのか思い浮かべられないその声の主のほうに振り返り、そいつを視認する、黒い全身鎧に禍々しくおぞましい気配、鈍っていてこれほどの気配、リュカを見ると、口を抑え、そのまま倒れる、いつの間にかルシファー様から貰った光が脚から消えている。
「何者だ、兜でわからんが、明らかに魔族でも人間でもここまでの気配を出すやつはそういない」
「・・・お前のためだ、ウルロア、ここで死んで、楽に、苦しむことないように、お前のためだ」
「なんだ、会話をしろよ!」
俺は先ほどランドリにぶつけるはずだった一撃をそいつに向けて入れるため、向かっていこうと・・・するが、ランドリに腕を掴まれて、後ろに投げ飛ばされる。
「何をする!」
「五感が鈍っているから仕方ないが、やつに近づくな、魔族のお前が、神の力さえ遮断するその力、お前がリッカの言っていたソトビトだな」
ソトビト・・外人?、なんだ、ランドリは何を知っている。
「今は何も言えん、ただ一つ言えるのは■■から貰った加護なしではソトビトに触れた時点で消滅する、空を見ろ」
何故かその誰かのところたけ雑音が走る、それに空とは、
「空?―――なんだ、これは」
空を見る、そこには黒い月があり、白い空が広がっている、どうやらこの路地裏だけであり、その先は普通の黒い夜空だ。
「オレが此処でやつをなんとか食い止める、お前は逃げろ、なに、また会える、その時に戦ってやる、だからここはリッカちゃんを連れて逃げてくれ、頼む」
「・・・絶対に殺してやる、だからそいつに殺されるようなことになったら・・許さん」
俺はリュカを背負って、いったんゴリラとゾウの百獣魔法を解除チーターの百獣魔法を脚にかけて、一気に黒い騎士の横を通りすぎていく。
「逃がさない、お前は、お前達は自分が・・」
最後に後ろを振り向く、ランドリか黒い騎士の兜を殴り、それを吹っ飛ばす、黒い騎士の素顔が見える・・・その顔は、やつれていたが・・・ハルトさんの顔をしていた。
「なんで・・・」
しかしすぐに言われた通り、俺は路地からでる、路地を出ると、一気に疲れが、疲労感がでる、思っていたよりあそこは負荷が凄かったのだろう・・なんだったんだ、俺はそのまま眠るように地面に倒れてしまう。




