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勇者は冒険の書を消して魔王を目指しました  作者: 赤コーラ
1章 武練科魔王学院編
38/74

36話 ハルト達の目的は終了した

「さて、今回のアルス・パウロナの撲滅、完了おめでとう、まぁ一人逃がしてしまったがまぁいいだろう、ほとんどの構成員は倒せたんだからな」


全てが終了した朝、自分達はリフラスの里の長の家まで戻ってきた、ニグラは倒せず、突然どこかに巨人達と共に消えたらしい。

たぶんニャルラウトも生きてそうだな、ちなみにヨグスや他の偽神はハクの中で生きているらしい、なぜかクトゥフルのみ死体で見つかっており、ハクの中にもいないというのが引っ掛かるが。


「さて、報酬についてだが・・・」


「特にいりませんよ、全員命令で来たのとそういう物欲に疎いものですから」


「あ、シエル、ごちそ――」


「いいですから!」


自分はシエルの口をふさぐ。


「ふむ・・・いえ、ならこれだけでも」


長はチケットを渡す、ペアチケットらしいが内容は・・・。


8月1日!、踊る歌姫アスカのライブ開催、これを会場前でスタッフに渡せば特等席にて見れます。

場所は人魔中立国ヘレル


「・・・なぜここにこんなものが」


「いえ、少し見に行こうとは思っていたんですが、遠いですしまだ完全に本調子までに何ヵ月かかかるでしょうからあげますよ、あ、三枚用意しています」


アスカのライブか、歌はいいんだ、うん、歌は・・・というかヘレルか、もしかしたらあの放浪父親にも会えるかもな、それにその時期は夏休みだからゆっくりしていくのもありか。


「・・・貰っておきます、ウルロア、どうだ?」


「ハルトさんが言うなら貰っておきます」


さて、もうひとつは・・・。


「アリアンナさんはどうだ?」


「私か・・・相手がいないからな」


「では我とかど――」


「無しで」


ヴァンピローゼ、体育座りでションボリしながら部下に慰められているな。


「なら相手、ミリアさんはどうだ?」


「え?、それは・・・」


「私はドラグレッター家の当主だ、そんな暇な時間があると思うか・・・その日は空いてるがな」


ミリアさんは少し頬を染めながら、チケットを貰う、あれ、以外とそんなに仲は悪くない・・。


「それでは、自分達は学院に戻ります」


「えぇ、また来るとよい、それにファイリー、アイシャーよ・・・護ってくれて感謝するぞ」


それを聞いて感極まったのか、ファイリーとアイシャーは長に抱きついた、長は二人の頭を撫で、しばらくそれを自分達は眺めていた、これで完全に今回の命令、もとい依頼は完了した。



そこは何処かの一室、男は玉座に座り、使い魔を通して見える映像から、アザートが無力化されたのを知る、男の眼には魂を、精神を見る力があるからだ。

その使い魔もハルトの手によって斬られ、目的の消滅兵器もメアリージェーンの矢によって壊されてしまったわけだが。


「―――どうやら、駄目だったようだな、のう、ニャルラウト

ニグラ、いや、ここではナイア、コクヨとでも呼んでほうがいいかな。うん。」


男の前には軍服に身を包んだナイアとコクヨ含め、七人立っている、そのいずれもアルス・パウロナの偽神並み、いやそれ以上の力を感じる。


「面目次第もございません、ございませんねぇ」


ナイアからは抑揚があり、人の心を逆撫でする声音をしている、それは聞いただけでイライラするだろう。


「う、ウフフ、ハクもちゃんと元に戻って安心ね、まぁ私の最初の子供だから当然ね」


「・・・ところでだ、うん、偽物とはいえ、神を殺したやからがいたそうではないか、ワシの使い魔が観測はしていたが、黒い瘴気であまり見えんかった、そなたはどう見えた、コクヨよ」


「と、遠くでしたのであまりわかりませんが、黒い鎧を身に纏った・・・ハルトという元勇者に似ていたと思います」


「ふむ・・・まぁよい、わしは奥で目合(まぐわい)をしてくる、そなたらでも良いのだぞ?。うん。


「「「いえ、遠慮させてもらいます」」」


七人共に、そう言った、それだけ聞くと、男は玉座の後ろにある扉を開いて、中に入っていった、その扉の先からは女や男の気持ち良さそうな声が響いてくる、それも扉が閉じると聞こえなくなるが。


「やれやれ・・・困ったものだね、困ったものだ、四六時中ああもヤってばかりでは部下や信者に顔向けできんな、あれでも・・・アルス・ノヴァの大司教なんだけどねぇ」


ナイアはそうは言ってるが、笑顔だった、そして七人はこの場から消えた、邪悪な気配を部屋に残しながら。










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