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この星に生まれて  作者: omochi
一章 任務
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九話 激突と激震④

 「!」

蒼が水を出す。細く、透き通った水刃が女の右腕に傷を与えた。この時、ダニエルは理解できないものを見た。

自虐(サイ)嗜好()人間(パス)

女つまり癒医の右腕から滴り落ちる血糊が固まり、形を成した。それは、傷口から生える、無数の血刃だった。

「刺すぞ。」

癒医はそう言うと、蒼の身体に右腕を当てようとする。

「蒼!」

ダニエルが足に力を込めた。

「一兎を追うもの二兎を得ずというだろ?やっぱり箴言は充てにならないな。」

癒医は右腕から生える刃で左腕を刺した。ダニエルは一瞬戸惑う。だが、その目的を理解するとさらに力を込めた。

「お前!」

ダニエルは癒医を凝視する。癒医から蒼は離れ、防御態勢へと入った。

「ダニエル!」

玲が叫ぶ。

「後ろです!」

「忘れてもらっちゃ、困るよ。」

狩喰はそう怪笑を浮かべた。


「無那閃律」

狩喰の剣がダニエルの右腕を飛ばした。

「痛っ!」

「大丈夫ですか!?」

玲が駆け寄る。

「動かないでね。」

狩喰は無情にそういうと玲の眼前に剣を向けた。

「君の番だ。順序で考えると、左腕かな。」

「炎爆爪牙」

カイの炎が狩喰の顔面を直撃した。

「今のはちょっと痛かったね。」

狩喰の顔にできた薄い火傷が狩喰の力を搔き立てたのか、真っ直ぐにカイに向かう。

「やばい!」

遥が叫ぶ。

狩喰の剣が、カイに刺さらなかった。

「腐れ縁の同期のかわいいかわいい教え子だ。少しぐらい誇示しないとね。まあ、戦闘特化じゃないけど。」

悠真はそう言った。

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