八話 激突と激震③
「さてと。」
狩喰は刃を遥と蒼に向ける。
「君たち、何?」
「炎槍」
カイが細長い炎を狩喰の背後に突きつける。そのとき、狩喰が振り向くと同時に女の声が聞こえた。
「おい、狩喰。あいつは私が預かっておくぞ。」
と。カイは言い知れぬ恐怖を感じた。背中から殺意を感じるような。飛び降りた音がする。
「ほんじゃ。」
女の声だ。恐らく水銀を連れ戻すのだろう。そう思考しているうちに狩喰が剣をカイに向けて突き刺そうとしていた。
「!」
カイが上の刃を手で掴もうとする。だが、鮮血が滴った。つまりは、両刃。
「カイ!」
玲の声が頭上で聞こえた。
「退いてください!」
カイは横に飛ぶ。
「氷弾銃鎖乱弾」
玲が銃を撃った。狩喰は剣を真っ直ぐ玉に向かせる。すると、弾が半分に割れた。
「は?」
カイが驚嘆の声を上げる。
「どけぇぇ!」
「天雷激怒・落雷牙突」
ダニエルが来て、天が裂け、目がくらむような稲妻が狩喰を直撃した。はずだった。狩喰は足を踏み込み、居合を作る。
「無那閃律」
その刹那、狩喰の刃が雷を木っ端みじんに切り刻んだ。
「まじか・・・」
「水乱破」
津波のような透き通る荒波が狩喰に向かって浴びせられる。狩喰はまた、いとも簡単に切り刻んだ。
「木星」
狩喰に重力が載せられた。狩喰は姿勢を崩す。
「今だ!」
「水龍水流」
「炎円螺廻」
「氷檻凍解二重奏」
「雷九十九網」
「私の存在は忘れられたのか?」
その女の声に先程は感じなかった言い表せれぬ恐怖を感じた。




