表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
31/40

カレー

 インドに着いてそうそうオレが向かった場所は、スーパーだ。カレーのスパイスを手に入れに来た。やはり、作るのならば本格的に作りたい。

 クックパ◯ド先生の出番ですね。

 とにかく、スパイスの量が尋常じゃない。まず日本では有り得ない量だった。どれとどれを組み合わせればいいのかよく分からない。まぁ、1度作ってみれば分かることなので、とりあえずめぼしいものだけ手に取った。


『相棒〜、【俺】甘いやつがいい』

「バカ。折角本場に来たんだから、辛いやつに決まってんだろ」


 オレと【俺】では、味覚まで違うらしい。

 服の趣味も違った。前にそれで、言い合いになったことがある。

 というか、ほとんど全てが違う。

 口調も、性格も。好きな漫画のジャンルも、音楽も。


 それでは、ほぼ別人ではないか。

 いや、別人格だから別人として認識するのが正しいのだろうか?

 そもそも、もし別人だとしてもあまりオレには関係の無い話をなのだが。

 話し相手になってくれるのなら、それが誰であろうと構わない。


 …なんとなく、なんとなく分かっている。

【俺】が何なのかは、本当になんとなくだが分かっている。

 でも、【俺】がオレにそれを話そうとしないのだから、わざわざ問い詰める必要もない。

 必要もない…か…。多分オレは知ることが怖いんだ。

 それを知ってしまうと、何かを認めなければならない。

 もう認めているつもりだが、心の奥底では認めていないのかもしれない。


 オレは、自分の本心さえ分からない。

 こんな奴が元の世界で人と関わることなんて不可能だろう。実際に出来なかった。

 これからはちゃんと人の事も分かろうとする努力をしていくつもりだ。

 いつからか、人の事を理解することをやめていた。

 それは、たぶん自分を理解されないことが怖かっただけだ。


 きっと、今なら、多分、おそらく。

 人と上手く関われる気がするんだ。

 関わりたいんだ。


 まぁ、その為には人を見つけなきゃな。


 まずお腹が空いたので、そいつを何とかしよう。


【俺】の為にも甘いやつも作るか。二度手間だけど。

 ありがたく思え、こんにゃろが。


*************


 インドのホテル(普通じゃ泊まれないような超高級なホテル)にチェックイン。名前もちゃんと書く。


 そこの調理場でカレーを4時間煮込んだ。

 4時間だよ?暇だから、家庭用ゲームをずっとしていた。

 おそらくだが、昔より目が悪くなった。


 具は少なめに…というか、溶けるまで煮込んだ。

 その方が味が出る。って書いてあった。クックパ◯ドまじ優秀。


【俺】が、確かブロッコリーが食べられないから、ブロッコリーは入れていない。

 美味しいのに。ブロッコリー。


 隠し味は、オレの愛情。ゴメンふざけた。

 隠し味は、使っていない。素人はレシピに忠実に調理した方がいい。イキナリそういうことをするから失敗するのだ。

 …体験談じゃないからね?チョコ入れて、失敗した事なんて一度たりとだって無いからね?


 カレーって、素人でも簡単とか言われるけれど、美味しく作ろうとしたら、めちゃくちゃ奥が深い。


 結局、カレーを二つ作った。

 オレと【俺】の分。

 だけどオレは言いたい。胃袋は一つだけだということを。


『明日の昼飯に辛いやつ食べよう。今日は甘いやつ食べたい』


 強引に押し切られた。

 …ガキかっての。

 2日目の方が味が染み込んで美味しくなるらしいから結果オーライ。


 インドに着いてから働きっぱなしだったから疲れた。


 まぶたとまぶたがくっつきそうだ。

 下のまぶたが上のまぶたを求めている。


 仕方がない。下のまぶたの意思を尊重してやるか。

 カレーを食べたら、風呂も入らずにベッドに潜り込んだ。


 日記だからそうなるのだろうけれど、いつもこの言葉で締めくくってるな。


 おやすみ。

最近好きなアーティストのアルバムを手に入れて、とても満足してます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ