楽しみ、空虚
前にも語ったが、それからオレは遊び呆けた。
だって、誰も居ないんだぜ?誰もオレを止められない。
何をしても怒られる事はない。回りの目を気にする必要もない。
まるでこの街全てがオレのものになったみたいだ。
まず何をしよう?
うーん、カラオケにするか。
思う存分歌ってやる。
最寄りのカラオケに入った。いつもは、なかなかの人の数がいるのだが、今日は誰もいない。
その事に少し嬉しくなった。そして、いつもは店員が出迎えてくれるのだが、やはりオレしかいないので受付もせず堂々と部屋に向かう。
これが背徳感ってやつなのかな?思わずニヤける。
いきなりで悪いのだが、オレは謂わゆるラブソングが嫌いだ。愛を歌う?恋を歌う?愛や恋は、そんな綺麗なものではないじゃないか。あんなのはただの綺麗事だ。
本物はもっと色んなものが混ざってドロドロしている。
言葉で表せられるようなものじゃないはずなんだ。
ん?オレの好きな歌?そうだな、洋楽はよく聴く。
なんていうか、こう、雰囲気が好き。上手く言えないけれど。
てか、歌おうか。
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それからオレは何時間くらいだっか?8時間?まぁ、それくらい。声が枯れるくらいまで歌い続けた。
もうホント最後らへん声カスカスで出なかったもん。
ヤバい。思ってたより楽しい。1人ってサイコー。
次はボウリングをしよう。
普段はあまり行かなかったから、心なしか気持ちが高揚している気がする。
普段?普段はゲーセンで、射撃ゲームやったり、レースゲームやったり、音ゲーやったり?
ちなみにほとんど極めたと言っても過言ではない程にやり込んだゼ!まぁ、友達いなくてやる事がゲーセン通いぐらいだったからかな。
あれ?それって今とあんま変わらない気が……
いやでも、今のこの街は金を払う必要もないし、誰の目もないから今の方が充実してるはず。
うん?そもそもなんでこの街は誰も居ないんだ?
なんでオレはこの事を1番最初に考えてなかったんだ?オレは馬鹿か?いや、馬鹿だけども。
あー、でも今のこの街の方がオレ的に都合がいいから考える必要もないか。楽しいし。
さ、気を取り直してボウリングをしよう。
ラウワン、ラウワン!
ここのカラオケから徒歩5分程で着いた。
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う、腕が上がらねぇ…
15ゲームしてやった。これは明日筋肉痛か?
あぁー、疲れた。
今日はもう家に帰って寝る。
明日は何しよう?でも明日になったら街の皆も帰ってきてくるかもな…。まぁ、それは明日考えればいっか。
家のベッドに突っ伏す。
今日は楽しかったな。
「おやすみ。」
誰も居ないが声を出して言ってみた。返ってくる事もない。
今日は楽しかった。
楽しかったけど、なんか、なんかな…。
心のうちの違和感にはまだ気付けない。
どうもですです。くらげです。
短いかもしれぬ。ゴメンなさい。




