あの日、当日
あれ?さっきまで、信号を待ちながら翔太と話していたはずなのだが、なんでオレはオレの部屋に居るんだ?
なんとなく時計を確認する。6時だ。6時?
翔太と家を出た時は8時は過ぎていた。という事は夕方の6時か?
そう思って目を外に向けてみる。
いや違う。これは朝の6時、外は朝の風景だった。
しかし、いつもの風景とは少し違う気がする。
何だろう?この違和感は。違和感、と言うにはさほど変わっていないのだが、何かがいつもと違うのだけは感じ取ることが出来る。
…考えてても仕方がない、外に出てみるとしよう。
ベッドから降りる。ベッドはいつもの様に少し軋む。
そこでオレは更に気付いてしまった。
オレは何時、パジャマに着替えたんだ?
何も分からない。何も覚えていない。
信号が青に変わり歩き出そうとしたところまでは覚えている。
何があった?
その疑問も解決するためには外に出ないと始まらない。
取り敢えず着替えた。まぁ、念の為に制服に。
学校あるかもしんないからさ。
休みになっていたら嬉しい、学校そこまで好きじゃないし。むしろどっちかと言うと嫌いだ。何の為に勉強するのか分からない。
一応、専門学校に通ってるのに数学とも英語もしなくてはならない。
それじゃ、専門学校に入学した意味ないじゃん。
勉強したくなくて今の学校選んだのに。
しかも今の学校に入る為に勉強したし。こういうのを矛盾って言うんだろう。
閑話休題。
外に出ることを親に伝えておこうと、リビングに入ると、人の気配がしなかった。
親父もお袋も、もう仕事行ったんだな。
早過ぎだろ。大人になっても働きたくねぇな。
翔太…はどうせまだ寝てるだろうから、言わなくていいか。
外に出ると、12月が終わったばかりでやはり寒かった。
だがしかし、なぜだろう?
いつもより寒く感じる。
オレがさっき感じた違和感らしきものを探そう。
何かが分かるかもしれない。
あ、ついでにコンビニでコーヒーを買おう。
ん?ブラック?飲めるわけないじゃん。
オレの飲んでるコーヒーは甘ったるいやつ。
身体をあっためるにはちょうどいい。
でも今あんまりお金使いたく無いんだよな。
翔太とスマ◯ラ買う約束してるし。
…コーヒー買うくらいならいいか。
自分を説得しながらコンビニに入る。
あれ?いつもの「いらっしゃいませ」が聞こえない。
店員がいないのか?裏にいるのか?
まったく…客が来たのに気付けよな。
コーヒーをレジに持って行き、呼び鈴を鳴らす。
それでも店員が出て来ない。
流石におかしく感じたオレは悪いとは思ったけど、裏に入る。
するとそのコンビニには、人が居なかった。
居た気配すらなかった。
何かを感じた。何かを感じてしまった。
コーヒーを元にあった場所に戻して、走って自宅に戻る。
バァン!
自宅の扉を勢いよく開けたにもかかわらず、翔太はなにも気が付かなかったらしい。
部屋から出て来ていない。
階段を慌ただしく登り、翔太の部屋を確認する。
翔太は居なかった。
思い返せば、コンビニに行く時も家に戻る時も、誰一人としてすれ違わなかった。
それは何でだ?
何故だろうか、1番最初に思いついた答えが合っている気がした。
この街、オレしか居なくね?
回りの家も少し見てきた。分かってはいたが、誰も居なかった。
最初の答えが正しかったのだと確認出来て、この時のオレはまずこう思った。
やった、と。
どうもですです。くらげです。
自分の周りでインフルが流行っています。
皆さんもお身体には十分気をつけて下さいね。




