55話 消える
50体のルヴァムと戦闘開始した0班とカイ。
しかし、0班とカイの攻撃に敵わないと見たルヴァムたちは、一斉に地上にいる一般兵への攻撃を仕掛ける。しかし、地上から放たれたカイの大光線により、50体のルヴァムたちは全て粉砕した。
「強え……あれが味方っていうのがまだ信じられねぇ……」
「戦況は有利だな。ルヴァムも倒した。大艦隊の大砲も壊した。後は撃ち落とすだけだ」
ラルフとマリアはそんなことを言い、大艦隊へと飛んで行った。しかし、春香だけはカイの下へと駆け寄った。
「カイ!大丈夫?」
「俺は大丈夫だ。春香は?」
「大丈夫。だけど、どうして?カイ、記憶は?」
「今は戦争中だろ?なに訳のわかんねぇことを……。ッ⁉」
突然、カイはその場に倒れ込んでしまった。
春香はカイを抱え、アメリカ軍司令部へと飛んで行った。
他の0班たちは大艦隊へと攻撃を開始していた。大艦隊の外側から攻撃をするという作戦だったが、大艦隊には傷一つ付けられなかった。
「くそ、この艦隊はどうなっている⁉」
「おい、なんか様子がおかしくないか?」
ティアルはそう言うと、大艦隊はゆっくりと進んで行った。その進んで行く方向はアメリカ軍司令部だった。
「大艦隊が動くぞ!」
「阻止しろ‼」
ヴァン兵長はそう言うと、0班たちはアメリカ軍司令部へと移動して行く大艦隊に向けて攻撃を仕掛けた。
だが、その動きは止められなかった。どんどん司令部へと近づいて行った。
「くそ!こいつらの狙いはキシリム大将か⁉」
「いや、わからない。さっき春香が気絶した朱谷を抱えて司令部へと移動する姿を見た。奴らの目的は朱谷かもしれん」
「どちらにせよ食い止めるんだ!何としても!」
「司令部との距離500m‼」
0班たちは大艦隊のエンジンはどこかと、とにかくいたる場所を攻撃するも、エンジンが停止することはなかった。遠距離部隊も地上から大砲で食い止めようとしたが、大艦隊はそのまま司令部へと向かって行った。
「司令部との距離200m‼」
もうダメだと誰もが思った時、それは起きた。
そう、まるで何もなかったかのように、大艦隊は、司令部の目の前で突然、姿を消した。
「大艦隊が……」
「……消えた?」
「朱谷カイは⁉」
0班たちはそう言いながら、司令部の様子を伺うと、窓ガラスの向こうにカイと春香の姿が見えた。キシリム大将も無事だった。
「どういうことだ⁉突然、現れて、突然、消えた……」
「大艦隊は瞬間移動するってことですか⁉」
0班たちはヴァン兵長にそう質問していると、ヴァン兵長は深く考え事をしていた。
(大艦隊が突然消えたのは、明らかにホワイトホールを潜ったからだ。だが、ホワイトホールを張れるのはエイリアンかエイリアンの武器を使える人間しかいない。大艦隊からエイリアンが出てくる姿は見なかった。つまり……)
アメリカ軍はエイリアンの侵攻を阻止したものの、エイリアンの謎は一行に深まるばかりだった……。




