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希望を抱きし者  作者: 夜海 来火
第4章 朱谷カイ奪還作戦
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47話 再会

あのとき、私はカイが死んだと思っていた。

そう、8年前のことだ。


突如エイリアンに侵略された日本から脱出するために、ヘリコプターでアメリカまで移動していた途中、私たちの乗ったヘリコプターの前方に積乱雲が迫ってきていた。


ヘリコプターでアメリカまで飛ぶのはかなりギリギリだった。真っ直ぐ進まなければエンジン切れで墜落してしまう。

そう判断した私たちは、積乱雲を突破することにした。


積乱雲の中を進むにつれ、風は強くなり揺れは激しくなり、強烈な雷鳴と滝のように流れる雨が私たちを襲った。

そんなとき、ふと操縦者があるものを目にした。


大艦隊だ。

エイリアン軍の拠点でもある大艦隊が、この積乱雲の中にいたのだ。ヘリコプターとの距離は100mほど。

そして、その大艦隊から一筋に伸びるレーザーが私たちが乗ったヘリコプターを襲った。


片方の扉が破壊され、私はヘリコプターの外に放り出されそうになった。

私は何とか手すりにつかまり、落ちずには済んだのだが、強烈な風が私を外に吸い出すように吹いていた。


そのとき、カイが私の腕をとっさにつかみ、私をまたヘリコプターに引っ張り上げた。


私はカイに助けられ、礼を言おうと顔を上げたときには、カイはヘリコプターの中にはいなかった。


私はすぐにヘリコプターの手すりにつかまり外に顔を出した。

こんなところでカイとさよならなんて嫌だった。死んでも嫌だった。


だけどカイは、もう外に飛ばされていて、手が届く距離にはいなかった。


そして、カイの姿は強烈な風に流され、消えて行った……。



そのカイが生きていた。


カイの奪還目的で大艦隊へと突入した突入班の一人でもある私は、今、カイと再会した。


「……カイ……なの?」

「下がっていろ。春香」


カイはガンマエイリアンになどされていなかった。自分の意思を持ち、アルファエイリアンであるチサルに攻撃をした。

だけど私は、今までのカイとは別のものを感じた。

まるで冷たい、氷のように冷たいオーラを感じた。


「なぜだジョーカー?なぜ貴様が裏切る」

「お前らは勝手に俺のことをジョーカーと呼ぶが、俺はジョーカーじゃない。朱谷カイだ」


そうカイはチサルにそう言うと、右腕自体を刃に変化させた。

身体が武器に変化したのだ。


私はそのとき、冷たいオーラといい、身体が変化したといい、ふと思った。


カイはもう、人間では無いのかと……。





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