45話 右腕の仕組み
チサルとの戦闘を開始したカルラ兵長率いる援護班と春香たち突入班。しかし、カルラ兵長の部下や援護班たちは戦死してしまった。
一方、実験室へと移動したヴァン兵長たちは驚きの光景を見ていた。
「これは、どういうことだ?」
「あ、あれは!」
BOX7と記されている実験室には血が飛び散った後や二体のエイリアンが倒れ込んでいた。そのエイリアンたちは呼吸をしておらず、身体から血を流していた。その血はまだ新しいものと判断し、そのエイリアンたちの死亡推定時刻は数分前と推定された。
「朱谷カイはいませんね」
「おい、こいつ……」
サナは朱谷カイを探していたとき、アーテム大佐の目にはある人物が映った。
「ラルフ・エガニスじゃないか……?」
すると、サナはラルフのそばに駆け寄り、息をしているかどうかを確認した。
「してます!息!」
「なら良い。朱谷カイは見つけられなかったが、ラルフが何かしらの情報を持ってるはずだ。このまま我々は軍艦に乗り移り、帰還する」
ヴァン兵長はそう答えると、ラルフをアーテム大佐が背負い、大艦隊の出口へと移動を開始した。
それにしても、朱谷カイはどこへ行ったのか?
チサルと交戦していたカルラ兵長たちは苦戦していた。大半の部下を失い、生き残っているのはカルラ兵長、春香、ティアル、マリアしかいなかったのだ。
(あの物体を瞬間移動させる仕組みはどうなっている?)
カルラ兵長はそう考えていると、ロケットランチャーの銃口を下に向け、ジャンプした直後、ロケットランチャーから砲弾を放った。
爆風でチサルに向けて急上昇したカルラ兵長はチサルに殴りかかった。
すると、チサルはカルラ兵長に向けて右手の手のひらを添えた。
その右手からエネルギーでできた輪っかを形成した。まるでフラウープのような輪っかだった。
カルラ兵長はその輪っかをくぐり、チサルにパンチを放ったとき、パンチが直撃していたのはティアルの頬だった。
「いっ!いってー‼」
「なに⁉」
今度はカルラ兵長が瞬間移動したのだ。チサルの目の前からティアルの目の前に。
そこで、カルラ兵長の頭には一つの仮説が建てられた。
「なるほど、そういうことか」
「わかったんですか?どういうことで⁉」
「あぁ、これは直接間近で攻撃を仕掛けて見ないとわからないかもな」
「で?奴を倒す攻略法は?」
「見つけたさ。今から言うことを耳によく入れておけ」
カルラ兵長はそう言い放った。




