32話 アーテム大佐
ヴァン兵長、カルラ兵長が率いる囮班の活躍により、春香含む突入班は難なく大艦隊に侵入することに成功。しかし、大艦隊内部でベーターエイリアンのルヴァムに遭遇した突入班は、ルヴァムから逃走すると同時にバラバラになってしまった。アーテム大佐とサナは他の班員と合流するため移動。ある部屋に入るとそこにはアルファエイリアンであるキャノルが待ち構えていた。
「16個のキャノン砲……。そんな武器は我々エイリアンには無い。貴様ら人類の武器ですかね?」
「お前らの武器を元として作った武器だ。てめーのその武器とは格が違うぜ」
「ククク、どんなに強い武器を持っていようが、使い方次第で勝負は決まる。さて、始めましょうか」
キャノルはそう言うと、6発のミサイルをアーテム大佐に向け放った。
アーテム大佐はミサイルをジェット機で滑空し回避すると、キャノルに向け2つのキャノン砲から2発のレーザーを放った。
だが、その2発のレーザーは避けられ、アーテム大佐とキャノルはお互いに距離を取った。
「そう簡単には当たらねぇか」
「ほう、なかなか強くなったじゃないですか。ですが、まだ甘い」
そうキャノルは言うと何発ものミサイルを同時に放った。そのミサイルは起動を変え、アーテム大佐を囲むようにして発射された。
「このミサイルの群れの中にいるあなたは、アリの巣に迷い込んだ害虫と同じ!逃げることは不可能!」
キャノルはそう言い、サナはその光景を見て思っていた。
(逃げ場がない!あのミサイルの硬度からするにバリアでは防げないだろう!なんで⁉足がすくんで動けない)
サナはアーテム大佐の絶対絶命なピンチなのにも関わらず、動くことができなかった。アーテム大佐はそのミサイルの群れをジェット機で滑空し避けようとしていた。
「バカめ」
キャノルはそうにやけながら言うと、ミサイルの群れがアーテム大佐を襲い、爆発がアーテム大佐を包み込んだ。ミサイルといってもエネルギーの塊であるため触れるだけで重傷なはずなのだ。
爆発を目の前で見たサナは泣き崩れ、キャノルはにやけながらサナの方向を向いた。
「次はあなたの番ですね」
「まだだ……」
キャノルの言葉を否定する声が聞こえると、爆風の中からボロボロな姿のアーテム大佐が現れた。
「まだ、終わってねぇ……」
「しつこいですね」
キャノルはそう言い、一発のミサイルを放とうとした瞬間、アーテム大佐が背負っていたキャノン砲がそれぞれ独自行動した。キャノン砲がそれぞれ移動し始めたのだ。
「え⁉」
サナはそう言うと、アーテム大佐から15機のキャノン砲が移動を始め、それぞれのキャノン砲は空中にいるキャノルに砲口を向けた。
「準備は整った。俺があのミサイルの群れからジェット機で移動するとき、あれは回避するためではなく、お前の真下に来ることが目的だった」
アーテム大佐は真上にいるキャノルにそう言うと、キャノルの360度に設置されたキャノン砲はそれぞれレーザーを放った。
「うお⁉」
キャノルは15個のレーザーを避けていたが、逃げ場は無く、一点の場所に留まることしかできなくなってしまった。その真下でアーテム大佐はキャノン砲を真上に向け言う。
「今のお前は、アリ地獄に落ちたアリだな」
アーテム大佐はそう言い、逃げ場がないキャノルに向けて強力なレーザーを放った。




