30話 突入
作戦開始から30分。
ヴァン兵長、カルラ兵長が率いる囮班が大艦隊に接近したと同時に、大艦隊から無数の小艦隊が放たれた。現在も囮班は小艦隊と交戦中。そんな中、遠距離砲撃班が乗った船が大艦隊付近の海まで来ていた。
「目標補足!砲撃準備完了!」
船からの砲撃を試みたが、砲撃班の船は大艦隊から放たれたレーザーで粉砕してしまう。
「退避!砲撃やめっ……ぐあぁぁぁぁ‼‼‼」
砲撃班は全滅し、囮班もあまりの小艦隊の数に絶体絶命になっていた。
ヴァン兵長は剣を振るい、突入班はまだかとばかりにアメリカの方向を向いた。
そのときだった、ちょうど海の彼方から6人の人影がこちらに飛んで来ていたのだ。
それは春香含む突入班だった。
「目標確認!小艦隊の発進ゲートから突入する!」
「了解!」
その姿を見たカルラ兵長は全力で叫んだ。
「命を捨ててでも、彼らを死守せよ‼‼‼」
戦闘機の翼に乗っていたカルラ兵長は、ロケットランチャーで次々と小艦隊を撃破していったが、戦闘機の背後に飛んでいた小艦隊からのレーザーには気がつかなかった。
「しまっ‼」
そのレーザーに気づいたカルラ兵長は防御の姿勢を取ったが、真横からヴァン兵長がそのレーザーを切断するように剣で斬り裂いた。
続いてヴァン兵長は、そのレーザーを放ってきた小艦隊に向け、剣を突き刺した。
「ウオオオラァァァァァ‼‼‼」
突き刺した剣をそのままスライドさせ、小艦隊を切り裂くと、その小艦隊は数秒後に爆発した。
「後輩に命を救われるとはな」
カルラ兵長はそう言うと、もう突入班がすぐそこまで滑空して来ていたことに気づいた。
突入班はそのまま大艦隊の小艦隊の発射ゲートに飛んで行き、大艦隊へと突入して行った。
「さて、後はここのクズどもを……」
ヴァン兵長はそう言い、鬼の形相で小艦隊の群れを睨み、剣を構えた。
「駆逐するだけだ」
一方、突入班は大艦隊内部を走っていた。テルマの情報では監視カメラのような物は無く、エイリアンが見張りをしていたらしい。
だが、そのエイリアンは囮班のおかげでほとんどが戦闘に出ていたのだ。
大艦隊の守備はズタボロだった。
しかし、通路を走っていた6人の前からある殺気をアーテム大佐は感じた。
「ッ⁉避けろ‼」
先頭を走っていたアーテム大佐はそう指示を出し、6人は身を伏せると、6人の頭上を斬撃と衝撃波が飛んで行った。
その斬撃で負傷者がいないことを確認したアーテム大佐は目の前の方向を睨む。
その方向を見て、春香や他の人は驚いていた。
6人の前にいたのはヴァン兵長と互角に戦ったベーターエイリアンであるルヴァムだったのだ。




