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希望を抱きし者  作者: 夜海 来火
第3章 あの時から今この時まで
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24話 緊急事態

キシリム大将はカルラ兵長の発言に答えた。


「天野君は元々日本から来た避難民だ。家族が殺された悲しみ、そして復讐を目的として軍に入ったのかもしれん」

「復讐か。まぁ、それもそれで良いことかもしれんな。エイリアンの奇襲を受けてもなおまた立ち上がるとは、大抵の奇襲を受けた人間は恐怖し、怯えるだけ」

「君は天野の訓練評価を高く見ているのだね」

「いや、俺が言ったのは奴の決意の大きさだけだ。戦闘センスがなっちゃいねぇ。剣の振り方もな」


《ヴーヴーヴーヴー‼‼》


訓練中、訓練所に鳴り響いた突然の警報だった。訓練所だけでは無い。アメリカ軍全体に響き渡っていた。


《訓練を直ちに中止せよ!訓練を直ちに中止せよ!》


0班の兵士たちは最初のスタート地点に戻り、それぞれ確認を取った。


「よし、みんないるな」

「一体どうしたんだ?」

「私が本部に連絡を取ってみよう」


マリアはそう言い、トンネルの壁に設置されている本部に繋がる電話機のような物を使用した。


「ダメだ、本部は繋がらない。どうやら緊急なことが起きたらしい」

「緊急なこと?」


マリアの答えにサナはそう言うと、0班の兵士たちの前に一人の兵士が現れた。

そう、さっきまで訓練の様子を見ていたカルラ兵長だった。


「本部に繋がらないのも無理はない。今、本部は大混乱しているからな」


「あの人だれ?」

サナの問いかけにティアルは答える。

「知らないのか?訓練での戦闘レベルはSSS級のカルラ兵士長だぞ」

「そんなすごい人が0班以外にもいるんだねぇ」

「それよりも、どうして大混乱しているんですかね?」


ラルフは聞くと、カルラ兵長は答えた。


「エイリアンの奇襲だ。アメリカ軍の最前線の防衛ラインを突破された」

「エイリアンがこっちに来るってことですか⁉」

「そうなるな。だが、我々アメリカ軍はその侵攻を阻止する。だが、本部はお前たち0班をこの戦いに投入させるかさせないかで迷っているんだ」

「は?何でですか⁉」

「ここで軍人になったばかりのお前たちを死なせたくないからだ。お前たちにはまだ戦闘経験が浅い、死ぬ確率は87,6%もある。錯覚の人類の希望をここで死なせる訳にはいかない。そう本部は判断した」

「俺たちと同期の他の隊はどうなってるんですか?」

「エイリアンは強大過ぎる力を有している。おそらく人手不足を補うために」

「他の隊の人たちは戦場に行き、俺たちだけはここでお留守番ですか?そんなの!できません‼」


ラルフはそう怒鳴ると、カルラ兵長は答える。


「君たちを死なせないためだ。だが、エイリアンが全ての防衛ラインを突破したとき、君たちも戦場に出てもらう」

「くそ!みんな戦っているのに!」


ラルフは悔しがっていると、ヴァンはカルラ兵長に聞く。


「アンタも戦場に行くのか?」

「おいおい、上司に向かってその態度はなんだ?」

「てめぇがどんなに強かろうが、こっちもそれなりの戦闘能力と武器を持ってんだ。とりあえず答えろ」

「行くさ、俺は君たちとは違って並の兵士だからな」


するとヴァンはカルラ兵長に一言言った。


「健闘を祈る」



アメリカ防衛ライン最前線を突破したエイリアン軍はそのままアメリカへの侵攻を続行、だが、次の防衛ラインには新入軍人を交えた戦闘部隊が待ち構えていた。


「糸口とか言ったな?大艦隊とか大砲を壊せば何とかなるだろう。頑張ろうぜ」

「えぇ、この戦いで一旗上げて、スピード昇格してやるわ!」


そう言うと、糸口さんが所属する戦闘近接部隊1班は戦闘機に乗り込み、エイリアンの大艦隊に向けて飛んで行った。






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