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希望を抱きし者  作者: 夜海 来火
第1章 エイリアン侵攻
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11話 動く意思

2084年、8月17日。突然現れた人型宇宙人、エイリアンの奇襲および侵略によって、地球人は約450万人の日本人とハワイ人の命を失い、日本、ハワイ島がエイリアンに侵略されてしまった。


生き残った日本人とハワイ島の人々は、アメリカ合衆国へ避難し、最低限度の生活を送ることとなった。


日本からヘリコプターで移動してきた春香はアメリカに着陸すると、落ち込んだ様子でアメリカの大地に降りた。


落ち込んでいるのも無理はない。目の前でカイが死んでしまったのだから。ヘリコプターから落ちたのだ。生きている訳が無い。


落ち込んでいる春香に他のヘリコプターで日本からやってきた女性が話しかけて来た。


「あなたも生き残った日本人ね。無事で良かったわ」

「……死にました」

「え?」

「家族も、友人も、大切な人も、エイリアンのせいで死にました……。もう、何をすれば良いのかわからない……。ここで死んでしまったほうが……」

「ダメよ!そんなこと!」


その女性は春香の両肩をガシッとつかみ、落ち込んでいる春香に説教した。


「彼らは死んだ。だけど、何も役に立ってないことはないわ。死んだ人の意思が人を動かす。私たちは今すべきことをするだけよ。死んだ彼らのために、人類が復活する方法を考えるだけ……」

「……泣いてるんですか?」

「な、泣いてないわ。少し眠くなっただけよ」


そのとき、春香は気づいた。その女性の顔が涙でいっぱいだったことを。

春香はその女性に何があったのかを察し聞く。


「もしよろしければ、名前を教えてください。あなたの名前を……」

「……糸口晶子いとぐちあきこよ。よろしくね」


糸口さんは顔に流れていた涙を服の袖で吹き、笑顔で教えてくれた。



人類はエイリアンから土地の奪還を狙うために、様々なことをしていた。

まず、15歳以上対象で軍人へ就職させようとしたアメリカ国は軍人に就職したものに生活費の全額免除をすることにした。

そして、次に情報収集。日本、ハワイ島でエイリアンと接触したものは、入国後、すぐにアメリカ軍司令部へエイリアンについての情報を伝えなければならない。


現在入った有力な情報によると、エイリアンにも階級があり、また、上級のエイリアンは3種にそれぞれ配属される。一つは“アルファエイリアン”。知的能力が高く地球人の言葉を話すこともできる。そして次に“ベーターエイリアン”。戦闘能力が高いエイリアン。そして最後に“ガンマエイリアン”。ある特殊能力を持ったエイリアン。どんな特殊能力を持っているかは未だ不明。


これらの情報はアメリカ軍大佐、アーテム・ロマニスによる情報である。


まだ不明な点が多いが、人類はエイリアンに対する戦意を失ってはいなかった。

そんな中、春香は一人でアメリカ軍司令部へと足を運んでいた。


司令部のロビーには情報伝達所という場所があり、一つのテーブルに椅子が2つというものだった。


春香は群人に案内され、椅子に座ると、一人の軍人が椅子に座り、調査書のようなものを持った軍人がとなりに立っていた。


春香は軍人に言う。


「私は人類の進歩に繋がる情報を持っています。なので……私をアメリカ軍に入れてください!」

「君の意思は高く評価するが、女性であり、またこれは危険な仕事だ。命の保障はないのですぞ?」

「危険は承知しています!ですが、私は黙ってここにいるのだけは嫌なんです!」


春香はそう言い切ると、心の中でカイのことを思い出した。


(カイ、あなたの意思は、まだ私の中にある!あなたの意思が、私を動かす!私があなたの(かたき)を取る!)




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