ep5 最後の夜の記憶 〈1〉
『皆で最後会わない?』
私は仲の良いメンバーが入っているグループチャットにメッセージを送った。
するとすぐに既読が一つ付き、メッセージが送られてきた。
相沢佐紀『会おう! 優花ちゃんはこれるかな?』
メッセージが送られた後すぐにもう一人既読が付く、このグループチャットは私含めて三人な為、これで全員が既読になった。
優花『会いたい』
相沢佐紀『やった、皆と会える! どこに遊び行くことにする?』
麻衣『じゃあ、夜の大学とかいっちゃう?』
私は学校が嫌いだ。でもなぜか今日だけ、行きたいと思えてしまった。
優花『こんな日に大学行きたくないなー笑、でも最後だからありっちゃありだけど!』
相沢佐紀『最後だし大学行くか! 途中でコンビニ寄ってお菓子爆買いしようぜ!』
優花『いいね、楽しそう! でも今日コンビニで働いてる人可愛そうだな』
麻衣『たしかに』
相沢佐紀『それな、可愛そう過ぎるな』
優花『じゃあ近所のコンビニ集合でいい?』
相沢佐紀『了解ね!』
麻衣『了解』
私たちは幼馴染で、保育園のころから一緒に遊んでいた。家も近くてよく近所のコンビニに集合して、そこから三人でどこか遊びに行くというのを休みの日によくしていた。
それが今日で最後になるのは、とても悲しい、けど、最後にこうやっていつも通り遊ぶ約束ができて、本当に幸せだ。
◇
私はみんなよりも早くコンビニに着いた。
「寒い、あったかい飲み物でも買おうかな」
季節は冬。私は暑いのと寒いのだったらどっちが強いか聞かれたら完全に前者が得意という。寒い日ははずっと布団にくるまっていたい。
私は我慢ができずに皆が来る前にコンビニの中へ入る。コンビニの中は暖房が効いていて私にとって天国のようだった。
私はあったかい飲み物が陳列されているコーナーへ足を運び、ホットココアを探す。
「あった」
目当ての商品が見つかり、手に取ってレジの列に並ぶ。持っているだけで手があったかくなる。これがとても気持ちいい。
私の順番があと一つとなった時、入店音が鳴った。入口を見ると、そこには二人の姿があった。
「あ、優花もう並んでるじゃんな!」
佐紀が私に指を指して言う。
「ごめん、温かい飲み物飲みたくて」
二人は私に近づき、私が手に握っているホットココアを見つめる。
「麻衣寒がりだもんね、相変わらずホットココア選んでる」
「ホットココア好きだなー」
「次の方どうぞー」
「あ、はーい、二人はなんか見てていいよ」
「了解ね」
「了解」
私は店員さんにホットココアを預ける。
「一四〇円になります、レシート付けますか?」
「はい、お願いします」
「かしこまりました」
私は現金で一四〇円丁度払い、レシートを貰って財布へ閉まった。
「こちら商品でございます、ご利用ありがとうございました!」
私はホットココアを受け取り、返事を返す。
「ありがとうございます」
そして、二人がいるスイーツ売り場へ向かった。
「買ってきたよ、良いの見つかった?」
二人は真剣な表情でスイーツを見つめていた。最初に返事を返したのは佐紀だった。
「うーん、どうせ明日死ぬんだったら、お金使い果そうと思ってたところな」
「私もそう思ったんだけど、どうしようかなー」
二人は隕石が落ちなかったときのことを考えないのだろうか。
「でもさ、隕石が落ちなかったらどうするの? お金ない状態で給料待つしかなくなるよ?」
私がそういうと、二人の顔がみるみるうちに暗くなっていった。
「千円くらい、残すかな?」
「うん、千円くらい残そう」
残す金額少なくない?
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