いじめられっ子
Cくんという子は、イジメられっ子だ。
どの子なのか、私は知らない。人の顔と名前を覚えられない、バカだから。
五年生の一学期に、Aくんは大勢の前で、こんなことを言った。
「こいつは、いじめていい奴だ!!」
そう言われたのが、Cくんである。
当時は、まさかAくんがそんなことをいうわけがない、と思っていた。
でも、三学期の学級懇談会の話で、Aくんはイジメをやる子なんだな、と認識した。
我が家は、学期末の一週間は車で迎えに行くことにしてる。ほら、学校の荷物を持ち帰るから、大変でしょう。
そういうところが、子どもに甘い、といわれちゃうんだろうね。
でも、次女はまた痩せて、アバラまで浮いて、となっているので、荷物持っての下校は難しそうだった。
そういう時は、次女の友達Dちゃんも一緒だ。次女が車で帰るというと、Dちゃんも一緒についてくる。家が近いので、ついでに送って行ってた。
その日は、五年生最後の終業式。
「お母さん、Cくんも乗せていい?」
「Cくん? いいけど」
珍しいな。Cくんの名前は、それなりに、次女から聞くけど、車に乗せたい、なんて、初めてのことだ。
どういうことかと見ていたら、とんでもない荷物を持ってやってくるCくん。それ、一年分の荷物だよね。
次女も手伝って、どうにか乗せる荷物はすごいこととなった。
「えっと、それで全部?」
「ま、まだあって」
「持ってきて。待っててあげるから」
乗りかかった船である。次女はCくんと一緒に校舎に戻っていった。そして、また、とんでもない荷物を持って戻ってきた。




