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<ヤバイ映画が公開された>

今回のお話は、日本でも7月に公開予定の映画ネタです。この映画は予告編以外は、内容が明かされていませんので、勝手な妄想で書かせていただきました。したがって、内容は実際の映画と異なるかも知れませんが、その辺はあらかじめご容赦の程お願いします。

そして今日は、この1話のみの投稿になります。

ゴンベの言葉に、ジェムは何時ものように、ペロリと鼻を舐めてから答えた。


『ゴンベ! あの映画の事は知ってるニャンか? ほら宇宙人の存在を暴露する映画ニャよ』


「ああ……あの有名な監督さんの映画だね。確か少し前にアメリカでは公開されているのだよね。でも、日本での公開は7月だからまだだよ」


ゴンベの言葉を聞いて、驚いたようにジェムは目を丸くした。


『そ・そうだったニャン。日本ではまだ公開されていなかったニャンね……』


「で、その映画がどうかしたのかい?」


『先日アメリカの監視員から報告が有ったニャン。なんでも、我々の仲間の中に、勝手に人間に我々の事をリークした者が居ると、激怒していたニャン』


「ジェムの仲間の誰かがリークしたと?」


『そうだニャン。我々の仲間内でしか知らない事が、映画の中で暴露されていると言っていたニャンよ』


「ふ~ん、それって具体的にどんな事なのかな?」


ジェムは一生懸命にアメリカの仲間から伝え聞いた、映画の内容について並べ立てた。

特にジェムが気にしていたのは、自分達の存在を隠すような行動をしてきたことが、映画の中で暴露されていたらしく、結果的にジェム達の今後の活動に影響するのではないかと心配しているようだ。


だが、ゴンベが聞く限りは、ジェムが言うほど機密事項が含まれているようには聞こえなかった。


するとジェムの言葉に、ゴンベは何かを思い出したようだ。


「そう言えば、この映画で暴露する事実というのは、1947年のロズウェル事件の真実では無かったかな? もしかして、この事件を隠蔽したのもジェムたちなのか?」


『ロズウェル事件? ああ、あの事件もヤバかったニャン。でも、あの時は上手く対処したし、今回の映画でも特段問題のある内容は報告されていないニャン』


「え? 上手く対処した? どういう事だい」


『ん? あれはうっかり者のタルーイ星人が、操作を誤って墜落事故を起こした事件ニャン。確かに、最初は人間に先を越されて、宇宙船や遺体を持ち去られたけど、すぐに我々の方で取り返して、後始末もしたニャン』


「後始末?」


『そうニャン。全て回収してから、関係した人間の記憶は全て消去して、「軍事上の機密装置の事故だったので、隠蔽せざるを得ない」という、偽の記憶を植え付けたニャン。だから、誰も事件の真実は知らないし、勿論エリア51には宇宙船も遺体も存在しないニャン』


「その隠蔽工作が、ジェム達の仕業という事を暴露されたと言う事では無いのか?」


『違うニャ。映画では、今も伝わる都市伝説風の内容で、米国が隠蔽工作をしたと示されていたニャン。ジェム達の仕業とは触れられていないはずニャンよ』


「ふ~ん……。なら、別にジェムの仲間がリークしなくても、ある意味想像の範疇で考えられる内容ばかりでは無いかな?」


ゴンベはそう言うと、ジェムの瞳をジッと見つめた。

ジェムは妙に居心地の悪さを感じたように、少し体をブルッと震わせた。

その様子を見て、ゴンベは話を続けた。


「今の話を聞いた限りでは、ジェムの仲間がリークした証拠とは言えない気がするけどな……もっと確実な証拠は無いのかい?」


『むむむ……ならば、7月になったらゴンベが映画を見て、もっと具体的な内容を報告して欲しいニャン』


「俺が? それは無理だぞ」


『どうしてニャン?』


「俺もおじいちゃんだから、トイレが近くて、2時間以上も映画館で座って見ていられないのだよ。数年前に一度お漏らししかけて、途中で席を立ってトイレに駆け込んだ事があってね。まあ、少しチビッただけで、何とかギリ間に合ったけどさ。それ以降は怖くて映画を見に行けないのだよ」


ジェムは目と口を大きく開けて、呆れたような表情をして言った。


『お・おまえ……見た目は若く見えるが、本当におじいちゃんなのだニャン』


「当然だろ。もう71才だからな」


『ふむ……なら止むを得ないニャン。自分でアメリカへ行って、仲間と一緒に公開された映画を見てくるニャン。その方が確実だニャン』


「お! アメリカへ行けるのか?」


『当然ニャン。俺達は精神生命体ニャからな。空間転移でアメリカへも瞬間移動できるニャン』


「そりゃ便利だな。って、それなら最初からそうしろよな」


『そうだったニャン。ジェムも少し慌てていたニャンよ。なら、これからちょっと行ってくるニャン』


そう言うとジェムはテーブルを飛び降りたので、ゴンベは扉を開けて、一緒に玄関へ行き、ドアも開けて見送った。

ジェムは一旦家に帰ったようであったが、その後すぐに本体は猫の体を抜けて、アメリカへとワープし、仲間とともに映画を見に行ったそうだ。


後日ジェムは、その結果も報告してくれたが、


『ゴンベの言う通りだったニャン。良くできた内容だったけど、特に重要機密がリークされたと言う程の事では無かったニャン。騒がせてしまって悪かったニャン』


といって、申し訳なさそうに、お菓子を1個咥えてきて、ゴンベに渡すのだった。

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