<宇宙人が地球へ来る意味>
ゴンベの言葉を聞いて、ジェムは少し顔を引き締めたように見えた。
そしておもむろに問いかけてきた。
『ところでゴンベは、なんで宇宙人が地球へ来ていると思うニャン?』
「え?なんで来ているか?」
『そうだニャン。俺もそうだが、俺以外にも、ゴンベが思っている以上に、多くの宇宙人が人類の中に紛れ込んでいるニャン』
「そんなに多くの宇宙人が居るのかい?」
『居るニャン。俺みたいに動物の姿を借りている者もいれば、人間の体を借りていたり、疑似ボディを使って、人間に化けて過ごしている者も居るニャンよ』
「ジェムは寄生獣みたいな生物なのかな?」
『寄生獣?なんニャそれは?』
「知らないか。まあ漫画の話だからな。ようは生物の体に寄生して、意識を乗っ取って自由に操れる生物の事だよ」
『ふむ。ジェム達とはちょっと違うニャ。俺達は実体を持たない、精神生命体と呼ばれる部類だからニャ。寄生とかはしないニャ。共生して体を借りている感じだからニャ』
「ふ~ん乗っ取っている訳では無いのだね」
『まあ、時々必要に応じて、思考誘導をしたり、一時的に意識を借りて行動したりする時も有るけどニャン』
「あるのかよ!ちょいと怖いな」
ゴンベは如何にも怯えた表情になった。
『局面的にはそうニャ。でも、普段は体の中から、外の情報を見ているだけだニャン』
「それじゃあ、ジェムの仲間の中には、人間の体に入って、情報収集をしていたりするのだね?」
『そうだニャン。そっちのタイプの方が多いニャン。その方が情報を得やすいからニャ』
「たしかにそうだろうね。ジェム達とは違うタイプの宇宙人も居るんだね?」
『居るニャン。彼らは実体を持っているから、疑似ボディとホログラム等を駆使して、正体を隠していたり、中には変化できる能力を持つ者も居るニャンよ。割合としては、現在地球へ来ている宇宙人の7割が、そっちのタイプだニャン』
「じゃあ、ジェム達はむしろ少数派なのかい?」
『種族的に言えば多いほうだろうニャ。多分2番目に多いのがジェム達だと思うニャン』
「で、何故宇宙人が、そんなに大勢地球に来ているのか?と言う質問だったな」
『そうだニャン。ゴンベはどう思うニャ?』
「話の流れから見ると、別に侵略に来ている感じでは無いね。何かの調査とか、研究のためかな?」
『なかなか鋭いじゃニャいか。主たる目的は人類の調査だニャン』
「調査ね。でもさ、人類の文明なんて、ジェム達から見たら、遥かに劣っているのだよね?それをわざわざ大勢で来て調べる必要性があるのかい?」
『あるニャン。勿論人類の技術を学んで、我々が利用したいとかでは無いけどニャ。その面では人類から学ぶ物はほぼ無いと言えるニャン』
「だよね。では何を調査しているんだい?」
『俺は日本人の一般的な生活や、意識を調査しているニャン』
「そんな事を調査して、何になるんだい?あまり役に立つとも思えないのだけどな」




