タイトル未定2026/10/18 23:59
いつも読んでいただきありがとうございます。
第12話 アイスディア討伐
アイスディア3匹との戦闘が始まった。
クロスたちは3方向からアイスディアを囲む。しかし、アイスディアは散ることなく、互いに身を寄せ合っていた。
クロス
「攻め込みにくいな……。2人は?」
ミシャもノアも、なかなか攻め込むことができない。
緊迫した状況が続いていた。
クロス
(このままだと強制ログアウトにもなるな……。でも、攻め込んでも……。いや! 俺が行くしかない! 俺が死んでもやり直せるからな!)
クロスは剣を構えたまま、アイスディアに斬り込んだ。
ミシャ
「ちょっと!」
ノア
「何してる! あのバカ!」
クロス
「うぉぉぉ!」
クロスは一番手前にいたアイスディアに斬り掛かった。
しかし、アイスディアはその攻撃を軽々と避ける。
残る2匹のうち、1匹が角をクロスに向けて突き出した。
クロスは何とか剣で受け止める。
その時、アイスディアの後ろからミシャが走り込んできた。
クロス
「ダメだ! ミシャ! 下がれ!」
クロスの声に、ミシャは慌てて足を止めた。
その目の前には、後ろ足を伸ばし切ったアイスディアの姿があった。
ミシャ
「……危なかったよ……」
クロス
「アイスディアを後ろから攻撃するな! 死ぬぞ!」
クロス
(アイスディアは鹿と同じだ。大きな角を警戒するのが普通だけど、一番ヤバい攻撃は後ろ足の蹴りだ。鎧だって砕く一撃だからな!)
クロス
「ノアも気を付けろ!」
ノア
「分かった!!」
クロス
(とはいえ、3匹のアイスディアはなかなかキツイな……)
クロスが考えている間にも、アイスディアの角が迫ってくる。
クロスは何とか剣で受け止めたり、攻撃を受け流したりしていた。
しかし、別の1匹の角がクロスに迫る。
クロス
「しまった!」
角がクロスに突き刺さろうとした、その瞬間。
クロス
「バラ・フロゴス!」
クロスの魔法が発動し、炎の球体がアイスディアに直撃した。
アイスディアの体が炎に包まれる。
暴れながら雪原に倒れ込むアイスディア。
しかし、その角は溶けてなくなっていた。
ミシャ
「クロス! 角が溶けちゃってる!」
ノア
「角が目当てなのに!」
クロス
「ごめん! 知らなかったんだ! まさか炎魔法でアイスディアの角が溶けるなんて……」
3人が言い争っている間に、残ったアイスディアが逃げようと動き始めた。
ミシャとノアは慌てて動き、何とかアイスディアを囲み直す。
ミシャ
「クロス! 魔法禁止ね! 分かった?」
クロス
「分かった!」
残ったアイスディアは、ノアとミシャをそれぞれ警戒していた。
その中で、クロスだけが自由に動ける状態だった。
クロスはミシャが対峙しているアイスディアの横から斬り掛かる。
しかし、アイスディアはクロスに尻を向けた。
クロス
「ミシャ、今だ!」
クロスは斬り込むのをやめ、ミシャに声を掛けた。
アイスディアがクロスに尻を向けたことで、ミシャはその横側に位置することになる。
アイスディアは後ろ足で蹴ることに意識を向けていたため、ミシャに角を向けるのが遅れた。
その隙を逃さず、ミシャはアイスディアの右側面に剣を深く突き刺した。
刺した場所が良かったのか、アイスディアはそれほど暴れることなく、雪原に倒れ込んだ。
クロス
「あと1匹! ノア!」
ノア
「分かってるよ!」
ノアもアイスディアに斬り掛かる。
しかし、アイスディアは角を巧みに使い、ノアに斬り込む隙を与えない。
ミシャ
「ノア、落ち着いて! 今行くから!」
クロスとミシャは、ノアが対峙しているアイスディアに向かって斬り込んだ。
クロスは、わざとアイスディアの後ろから斬り掛かる。
しかし、アイスディアは後ろ足を上げなかった。
クロス
「な、なぜ?」
次の瞬間、アイスディアはノアに向かって突進した。
ノアは何とか剣で受け止めたものの、枝分かれした角がノアの腕や腹に突き刺さった。
ノア
「今だ! ミシャ!」
ミシャは先ほどと同じように横から斬り込み、アイスディアの体に剣を深く突き刺した。
アイスディアは雪原に倒れた。
ミシャ
「ノア! ノア!」
ノア
「大丈夫だ……。そこまで深く刺さってない……」
クロス
「待て! 動くな! 今、回復を!」
クロス
「エプロー・トラ!」
魔法が発動すると、ノアの傷が塞がり、流れていた血が止まった。
ノア
「これが魔法! 凄い! 痛みがどんどん消えていく。傷も治る!」
ノアは驚きながら、自分の体を確かめた。
ノア
「クロス、ありが……」
そこに、クロスの姿はなかった。
ミシャ
「クロス? まだ10時間経ってないよ……」
ノア
「クロス……助かった!」
一方、その頃。
悠磨はVRを外していた。
悠磨
「やっぱり、ナビゲーターの声がなかった。しかも、トイレにも行きたくないし、腹も減ってない……」
悠磨は首を傾げた。
悠磨
「……何かがおかしい……」
今度もよろしくお願いします。




