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COLOR  作者: 霜月とよ
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4/9

COLOR グレー

 3年前のあの時期、竹原との関係は少しずつだが進んでいた。

 私のマンションを訪れる日も日毎に増え、

 逢えない夜は不安で胸が張り裂けそうになった。

 竹原の存在が今の私を支えている。

 離婚には至っていないが、折に触れ竹原は包み隠さず話してくれるのが悲しくもあり、

 また嬉しかった。

 時を同じくして親友の広美にも竹原との交際を正式に打ち明けた。

 初めは驚いた彼女も直ぐに満面の笑顔で「良かった良かった」と優しく頭を

 撫でてくれた。


 この時の私は何もかもが充実し、満たされていた。だからだろうか、

 私は気が付く事が出来なかった。

 だが、気が付くべきだった。気が付くタイミングはいくらでもあったように思う。

 凶器の嵐がもう、直ぐ近くまで来ている事に。

 始まりは些細な違和感。

 ひょっとすると自分の勘違いで済んでしまう様な、小さな違和感。

 それが全ての始まりだった。


「美鈴?最近元気ないみたいだけど、どうかしたの?ケンカでもした?」

「あっ広美。ううん。大丈夫。何だか最近疲れてるみたいで」

「何かあったの?」

「上手く言えないんだけど、ちょっと変な感じがするの」

「変な感じ?」

「うん。確かめたワケじゃないけど、何かこう、「見られてる」って感じ?」

「見られてる?」

「うん・・・あっでもやっぱり疲れてるだけかも最近忙しいから」

「そう?アンタ本当に大丈夫?アタシで良ければいつでも相談に乗るから一人で

 抱え込んじゃダメよ」

「うん。ありがとう」

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