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彼女は怒らなかった。そう、馬の耳に念仏だった

多分更新速度低下します、すいませんが低下します、すいませんm(_ _)m

 俺は店員さんに言われた様にベンチに座って待つ。


 そこから見える風景、イオン内はひとの波が絶えず続いている。これからこの人ごみの中からメメナを捜すとなると気が遠くなる……

 でもメメナって万引きしたのか?確かに試着室の中に服はなかったけど、メメナがそんな浅はかな事をするとは思えないし………

 今思ったけどアレクスどっか行ったな、いつの間にか消えてたな、帰ったのかな……

 そんなボーッと気だるい時にふと思い出す、あの存在を——


「署名本……そういやメメナの名前も書いてあったっけ」

 条件反射気味に四次元空間を開き署名本を取り出す、人がいるのはお構い無しだ。

 何ページに書いてあったかは忘れたけど、名前が書いてあるのは確かだ。

 それなら後は簡単、簡単過ぎてちょっと疑うほど簡単にメメナと会える。適当に本を開いて呼ぶだけ。

「メメナ」

 そして何のエフェクトもかからずにふわふわ金髪の白ジャージ少女が出現した。


「あ、変態」

「開口一番でそれかよ!」

 俺は一目もはばからずにツッコミ。もう一目とか別によくなった、だからメメナの姿も皆に見えてます、はい。もう隠すのどうでも良くなりました、はい。

 俺のツッコミを受けたメメナは時間差で急激に顔を赤くすると、手をワナワナさせて声を一気に張り上げる。

「な、何で変態がいるのよ!変態が!変質者が!かかかかかか完全変態がー!」

「最後の違うから!ってか全部違うから!」

「違くない!幸太郎は変態の23画でできてるの!」

「画数⁉そこは文字数にしろよ!」

「幸太郎は事実上の犯罪者なのよ!逮捕状!至急!子宮!きゃー!子宮って何するきよ!変態!タヒね!」

「タヒねってなんだよ!」

「高取ヒデアキの略!常識!」

「高取ヒデアキさんは変態じゃねーよ!」

「高取ヒデアキは影山ヒロノブとコンビ!常識!」

「そうだったの⁉アニソン繋がり⁉」

「ガッツ!ガツガッツ!ガツガッツ!」

「トリコ始まったよ!ってかトリコは串田アキラさんだから!」


 わけのわからない俺はとにかくツッコミ、そして半狂乱なメメナはギャーギャー喚き散らして俺の前で歌唱し始める。そんなメメナを通りかかった人たちが見てる、これぞ目立つって事だ、嫌な目立ち方だ。

 でもそのおかげで今さっきの騒ぎ様を客観的に見る事ができ、ヒートした頭を冷やせた。恥ずかしい限りです、はい。

「あ、そうだ、メメナってどこに行ってたんだ?俺を蹴っ飛ばした後はどうしてたんだ?」

 俺はメメナが万引きしたとは思ってない、でもあの時にいなかったのは確かだ、多分あまりの恥ずかしさで逃げ出したんだろうな、どうやって逃げ出したか分からんけど。

 俺の質問を受けたメメナはギャーギャーを止めてプイッとそっぽを向き、

「ふんっ、アレクスん家に行ってたけど、だから何なの?何なの?何なの何なの?別にアレクスん家にいただけなんですけど、何か?タヒ」

「もう高取ヒデアキさんはいいから」

「カヒ」

「影山ヒロノブさんもいいからァ!」

 はぁハァ…こやつ俺の精神力を確実に削いできやがる、メメナのペースに持ってかれたら俺が半狂乱になっちまう。せめて俺が主導権を握ろう。


「えーっと何だっけ?アレクスん家?何でアレクスん家に行ったん?」

 メメナはそっぽを向いたまま、

「紳士アレクスはか弱い私を助けてくれたの、紳士アレクスは淑女たる私の素肌を晒すまいと魔界に私を連れて行ったのよ?傷心の私を気づかって家に招待してくれたのよ?お分かり?」

「おーアレクスいい奴だな、やっぱりただのイケメンじゃないんだな」

 俺の何気無い感嘆の声、でもそれがメメナの気を逆撫でする事になるとは、この時の俺は知る由もない——


 始めはゆっくりだった、ゆっくりと言うより感じなかった、そのほとばしる怒りを。


「やっぱり紳士なんだなアレクスって、途端の反応ができる奴って中々いないよな——」

 まだ俺は気づいていない、無知で無知でムチ打ちな俺は全く気づいていない。


「俺も見習わんとな、臨機応変に事なきを得るだ——」

 活火山の如くに噴火の時を待つ静かな時、俺は何も知らずにベラベラと喋る。


「どうやったら瞬時に行動できんのかな?実践が大事って言うけど、実地見聞か?まぁでも——」

 だがその怒りが発せられる事は無かった。

 小さく小さく気づかない速度で消化されていく、怒りが消えていく。

 何故怒りを表に出さないのか、それは怒りを通り過ぎて呆れとなったからなのかもしれない。だがその時のメメナは呆れ顏ではなかった。

 どうでもよくなった、諦めに似た表情だった。俺の無知さに諦めを感じたから怒りを失った、馬の耳に念仏。無意味は悪。

 今思えば俺ってアホだったんだって分かる。人のキモチをもっと感じろってんだ、まぁ過ぎた事はどうしようもない。だがこの時にメメナを怒らせていたのは事実だ。

 そう、なにが人を怒らせるトリガーになるのかは分からない、それは千差万別、十人十色。回避する方法は無い、何せ人の心を読む能力は授かっていないんで。


 ってな分けで今回はこれでお開きにしましょうか、無知な俺と諦めのメメナ。また次回アデュー





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