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転生したので異世界でショタコンライフを堪能します  作者: のりたまご飯
第二章 ショタコン、色とりどりの毎日

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Part40 波

リオンくんたちと離れたあと、僕たちはビーチから少し離れたところに来ていた。

海が見える少し高い丘の、日陰になっている木の下に二人で座った。


木の下はそんなに暑くなくて、たまに気持ちいい風が吹いてくる。

昨日初めて見た海は、太陽の光に照らされて、キラキラと光ってる。


そんなのが、ずっと遠くまで続いてて、空と繋がってる。

そして波がみんなの遊んでるビーチに、何回もやってくる。


でも、波はなんでずっと陸の方に来るのかな?

陸のことが好きだから、何回も「告白」っていうのをしてるのかな…?

そうだとしたら、陸は波のことがよっぽど嫌いなのかな…?


ぼーっとしながら、そんなことを考えていると、隣に座ったノアくんが話しかけてきた。


「リュイは、リオンくんのこと、好き?」


「ふえぇ!?」


いきなりそんなことを聞かれるとは思わず、少しびっくりした。


「好きっていうか、、、うん、、、好き…だよ、、、」


自分でも顔が赤くなってるのがわかった。


「そっか…。」


ノアくんは視線を前に向けて、小さなため息をついた。


「昨日、リオンくんに言われたんだ、僕はレオのことが好きなんだって。」


「昨日って、ご飯の後に二人でいた時?」


「うん。」


砂浜で何してたんだろ、って思ってたけど、こんなお話をしてたんだ…。


「好きって言っても、友達とかの好きじゃなくて、結婚するぐらいの、好き…なんだって」


「結婚…」


その言葉を聞いて、僕も思わずリオンくんと結婚するのを想像してもっと顔が赤くなった。


「それでね、”レオのことを意識してみて”、って言われたんだけど…」


「うん」


ノアくんは、少し黙って、そしてこう言った。


「意識すればするほど、リオンくんの言う、好きってやつになっちゃうんだ…。」


「…」


「僕、どうすればいいんだろ…」


苦しそうに言うノアくんをみて、僕はどうやって返事すればいいか、わからなくなった。

でも、なんだか大人っぽいな…。そう思った。


「、、、そんなに難しく考えなくていいんじゃないかな…?」


「…」


とりあえず、僕が考えてたことを、そのままノアくんに伝えてみた。


「僕がリオンくんのこと、す、すき…っていうのと、ノアくんがレオくんのこと、好きなのは、一緒だと思う。だけど、”好き”っていうことで悩んでたら、好きなものも、好きじゃなくなっちゃう気がする。」


「…」


「好きなのは好きでいいじゃん!そのままレオくんに、大好き、って言っても、きっと二人は仲良しのままだよ。だって僕いつもみてるもん。二人のこと。」


「…」


さっきから黙ったまま、ノアくんは海の方をみてる。

体育座りをしたまま、顔を腕にもたれさせて、ただ海の方をみてる。


ノアくんも、きっと、あの波みたいに、思い切ってレオくんに気持ちを伝えたいんだろうなーって、思った。

レオくんは、逆に、あの陸みたいに、何回も跳ね返すんじゃなくて、1回で受け入れてくれそうだな、とも思った。


「…ありがとう」


ぼそっとつぶやいたノアくんに、僕は、いつもリオンくんが僕にやってあげてるみたいに、頭をなでなでしてあげた。

これをやられると、心がすごく楽になる。


「きっと大丈夫だよ。ノアくんなら。」


「うん…。」


もう一回、海の方をみた。

何回も自分の気持ちを伝えようとする波たちが、僕は好きになった。


ーーー


「ちょ、ちょっと休憩…」


俺は肩で息をしながら、砂浜に倒れ込んだ。

レースを小一時間続けたところで、俺の体力はいよいよ限界を迎えた。

逆にこの二人はなんなんだ。バケモンか???


「リオンくん大丈夫~?」


「リオンは体力がないなー!」


心配そうなエル、少し嘲笑気味に笑うレオ。


「うるさいやい…」


はあ…。久々にこんなに動いた…。

体は小学1年生だとしても、心はアラフォーなんだぞー!


「心配いらないよお…。でも、ちょっと休ませて…。」


「オレはまだまだいけるぞー!エルさまはー?」


「じゃあ、もうちょっと付き合ってあげる。リオンくんは何かあったら、先生のところ行ってね?」


「おう」


そう言い残して、二人はまた白波の立つ海の中へと戻っていった。


「さて、ノアのこと、どうするかな…」



俺のケースで考えると、気持ちは伝わらない方が、お互いに幸せだった。

いつまでも幼馴染で一緒にいることができて、幼馴染が俺を避けることも、俺が不登校になることもなかった。

でもそれは結果論だ。


正直に言うと、俺は気持ちを伝えることができて嬉しかった。

ずっと心の中に抱えていた気持ちはすっきりしたし、それを相手に伝えることもできた。

今思えば、一種の承認欲求だったのかもしれない。


あの日に告白したことを後悔するか、と聞かれれば、俺は後悔しないと答えるだろう。

結果がどうあれ、俺は幼馴染のことが好きだったのだ。

それを伝えられずに終わる人生なんて、面白くないじゃないか。


けど、ノアはそれをどう思うだろうか。


昨日は「意識してみろ」って軽々しく言ってみたが、視点を変えれば、それは価値観の押し付けにしかならない。ましてや告白しろなんて…。

簡単に「自分の気持ち、伝えてみろよ」なんて言われても、単純にうざいだけだ。「お前に何がわかる」って言い返したくなる。


レオが大きくなるのを待つ、というのも手だ。

「恋愛感情」というのがわかってから、はっきり伝える。そうすれば、ちゃんと受け止めてくれることもあるだろう。


けど、片思いを続けるのはそう簡単なことじゃない。

爆発寸前の爆弾を抱えながら、爆弾処理班が到着するまでを数年間待つようなもんだ。


なら、いっそ今爆発させた方が、ノア的にもすっきりするのか…?



くそう…。思考回路が無限ループに入っていきそうだ。


「そろそろ昼休憩をとります。生徒たちは海から上がってください!」


見張りの先生がそう合図すると、生徒たちは一斉に海の中から上がってきた。

ひとまずご飯を食べて、糖分を補給しよう。


続く

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