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学園タロットカード  作者: チンピラゲーマー
40/50

40.隠者 『ハーミット』

昨晩、パーシヴァルの病室へと行って来た。

その時、既に先客が訪れた後らしく、りんごがひとつ置いてあった。


俺は見舞いの品に持って来たりんごを手にしていた。


(これって置いていいのか?お見舞いかぶってるぞ)


電気がついているにも関わらず、パーシヴァルは寝息を立てて寝ている。

これ俺じゃなかったら暗殺されてもおかしくないぞ、部屋の鍵ぐらい閉めとけ…。


俺は少し罪悪感を覚えながらも、りんごを置いて帰った。


――――――――――――――――


翌日の放課後、俺は騎士団長からの呼び出しを受けた。


「教皇様がお呼びなんだ。わざわざ来てもらってすまない」


「気にするな。それより、昨日は学校に来てなかったらしいな」


「ああ…。今日も随分と疲れた顔をしてらっしゃった」


教皇の身に起こった出来事を、俺はまだよく知らない。

それは騎士団長も同じだろう。


戦争が終わった時、教皇に声をかけようと思ったが既に居なかったからな。

話すのはあれ以来か。


教皇の間の前まで来ると、騎士団長はドアをノックする。


「失礼します」


ゆっくりとドアを開き、俺を先に入れる。


「やあ愚者。少しぶりだね」


「ああ。もう大丈夫なのか?」


「心配をかけてすまないね。もう大丈夫だよ。それより、座ってくれよ」


俺はソファに腰掛ける。

俺の部屋にも欲しいな、これ。


「それで?今日はどんな用なんだ?」


「女教皇から話はあっただろう?節制について」


「…………ああ。四大アルカナの座を狙ってるらしいな」


「そうだね。彼は中々面白い人間だからねぇ……何を考えているのかいまいち読めないんだ」


教皇は一枚の書類をこちらに渡す。

俺はそれに目を通した。


「本当なのか………?これ」


「ああ、そうだ」


そこに書いてあったのは、四大アルカナについての事。


書類によると、既に四大アルカナの空席は埋まってしまったらしい。

それも節制ではない。他の者によってだ。


そして俺はその名前を見て、驚きを隠せなかった。



――――――――――――――――


学園内のとある一室。


「ついに出ちまったらしい…四大アルカナの最後の席がよォ…」


話している男は金髪で、所々に刈り上げた跡がある。

鋭い目つきで、正面にいる女を睨む。


「…………そうか。ついに出たか」


彼女の方は長髪で、綺麗な緑色をしていた。


「俺達も動く時が来たって事だな…決行は二日後だ」


この動く陰謀に気付くことの出来る人間はいるのか?



その部屋のすぐ外。

突如として何もない所から姿を現した人物が一人。

姿を消して盗聴していたというのだ。


黒いローブを身に纏った()は歩き出した。


――――――――――――――――


教皇は、外に出ていた。

何気なく散歩をしたい、そんな気分だった。


歩いていた時、ふとある人物を見かける。


校舎から出てきた隠者だった。


(そう言えば隠者の私生活なんて、ほとんど何も知らないねえ。少し着いて行ってみるか)


教皇は気配を消して、隠者の後を追う。

少し罪悪感を覚えながらも、好奇心を抑える事は出来なかった。


隠者が歩いて行ったのは、立ち入り禁止の札が経っている旧校舎の方向だった。


(旧校舎………?あんな所で何を?)


隠者は迷わず、そこに入って行く。

教皇は一度、『縄張り(テリトリー)』を使用する。


(この領域内に、何人いるかを把握することは容易い)


能力を旧校舎に集中させる。


するとそこには、隠者を含めて六人の人間がいることが分かった。


(隠者は他の五人の存在に気付いているのか…?それともその五人に会いに?)


だがここで、教皇は踏みとどまった。


「………やめておくか」


やがて教皇は、ゆっくりと引き返していった。


――――――――――――――――


「良イ判断ダ……教皇」


隠者は気付いていた。

気配を消している教皇が、自分を尾行していたことに。


そして敢えてこの場所に入った。

追ってくるようなら、ここで()()していたかもしれない。


そして隠者は一つの教室に入った。


「お帰り~早かったねぇ…………って、まだそんな恰好してたのかい?」


隠者は黒いローブを脱ぎ捨てた。


そして浮かび上がる、隠者の正体。


「これ、正直暑っ苦しいんだよなぁ」


両腕に巻かれた包帯。

顔の左半分にある大きな火傷の跡。


それらは彼の過去がどれだけ悲惨なものだったのかを、物語っている。







やけに投稿間隔が短いのは『コピペ』という技術を使用しました( )

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