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学園タロットカード  作者: チンピラゲーマー
22/50

22.始まる戦争

「さて、こちらの要求は受理されたとみて良さそうだね。後は君の意見を聞かせてもらおうか」


そう言って教皇が指をさしたのは、俺の正面に座っている女だった。


女教皇(プリーステス)?」


…………え、マジ?

あのお嬢様みたいな人、4大アルカナだったのかよ……。

じゃあ後ろにいる大男は派閥の一員という事だろう。


「私は何でもかまわないわよ、アナタ達の好きにすればいいじゃないの」


「ではもう決まりという事でいいかい?」


「いいだろう、話は終わりだ」


法皇は席を立ち、場を後にしようとする。

しかし、出口の前で一度立ち止まって一言。


「後悔するなよ」


「………怖いねえ」


教皇と法皇は睨み合った。

静かに睨み合う二人の間には静かな火花が散っていた。


――――――――


大アルカナ、もしくはその代役達は会議室を後にした。

残った俺と死神と悪魔は教皇と話をすることにした。


「教皇。あの場に大アルカナは何人いた?」


「では、君は何人いたと思う?」


質問に質問で返しやがった。

………しかし、俺の答えは出ているにも等しいような気がする。


そしてそれは最悪な答えでもある。


そう。


「7人だ。違うか?」


「………惜しいね。8人だ」


おや、読み違えたか。

一応俺の考えの解説をしておきたい。


まず恐らく、あそこにいた大アルカナは俺と悪魔と死神、そして北条。

後は4大アルカナのうちの3人。


では後の一人とは…誰だ?


「いい機会だ、君にも紹介しておこうか」


教皇は指をぱちんと鳴らした。

すると突如として教皇のすぐ後ろに、真っ黒なローブを身に纏った何者かが現れた。


「うおっ!誰だコイツ!?」


悪魔、良いリアクション。


「彼は隠者(ハーミット)だ。彼も教皇派の大アルカナだよ」


「気づかなかったな、一体どこに?」


「初めからいたよ?僕の後ろにね」


「オイオイ、それってまさかソイツの魔術(マジック)か?」


「そういう事。彼の魔術、隠密(ステルス)だ」


なるほど、魔術の類か。

こいつは気配を消せる。それも完全にだ。


………だがしかし、何かそれだけではない気がしてならない。

こいつには、こいつには何かがある。

そんな気がした。


「ヨロシク……愚者派」


まるで機械音かのような声。

変声機でも使用しているのだろうか。


「大丈夫なのかよ、愚者。コイツらを信用しちまって」


「構わない。それに、いざとなればお前らがいるだろう?」


死神と悪魔を見て言う。

本来ならばここに天使を連れて来たかったんだが。


少なくとも、俺はこの三人の力を評価しているつもりだ。

とはは言え、天使と悪魔の本当の実力を俺は完璧には把握していないが。


「まァな。法皇だろうが誰だろうがブッ飛ばしてやる」


「ああ、それに関してはこのバカに賛成だ」


「誰がバカだクソがァ!!」


いつもの喧嘩まがいが始まる。

もはや日常茶飯事である。


「お取込みの所ごめんよ?少しだけ話をさせてもらおう」


ああ……この場を収めてくれる人感謝。

マジで俺の手に負えないから、こいつら。


「さて、いよいよアルカナ戦争が始まる訳だが。4大アルカナの派閥同士の戦争には、とある大アルカナが審判をする」


「あァ……アイツだな。『審判(ジャッジ)』。名前しか聞いたことはねェが」


「よく知っているね、悪魔。彼の目はこの学園の中で最も狂いのないものだ。だから安心してくれ、法皇派も不正は出来ない」


「やはり正面衝突は避けられないか……」


元から分かっていた事ではあるが、再認識するとやはり面倒だ。

はあ……出来る事なら帰りたい。


「日時は明日の夜19時だ。」


「夜?」


「4大アルカナ同士の戦争は、一般の生徒を巻き込みかねないからね。全ての生徒が出払ってから行われるんだ」


「夜…か。俺にとってはありがてえ」


「悪魔や死神、君達の魔術は夜の方が強化されるのかい?」


「闇が深い方がありがてェってだけの話だ。魔術がどうとかはイマイチ分からねェ」


「なるほど。とにかく、戦争は明日の夜だ。明日の朝、天使も交えて最後の打ち合わせをしようと思うんだが」


「分かった。明日の朝にもう一度」


「ああ。頼むよ」



こうして俺達は皆各々、準備を進めた。

明日の夜に向けて……いいや、もっと先を見て。


ただ、特にこれと言ってやる事は無い。

強いて言うならば、法皇派という未知の力を相手にする覚悟を決めるだけ。


だが、そんなものはとっくの昔に決まっているだろう。

………そうだろう?


「さあ行くぞ、お前ら」




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