第1話
学校の帰り道。
私は一緒に帰れるほど家が近い人がいない。
というのは、うそ。
本当は友達がいない、ただそれだけ。独りである。
それも慣れた。
こんなのになってから、もうすぐ8年だし。
あれから、友達を作らないように、人を寄せ付けないように生きて来たから……。
もうすっかり日も落ちて、辺りは真っ黒。近道から行こう。と、決心。
まぁ、あそこは危ないから、女の子が一人で、しかも夜に出歩くのは止めろと親によく言われる。でも使う。反抗期なのですよ、今。
てくてくと歩く。とても静かで、自分の足音がよく聞こえる。
いつもは。
でも、今日はずいぶんとにぎやかだ。
かわいいツインテールの女の子(同年代)一人と、がらの悪そうな黒スーツ、サングラス男が二人。
「なにやってんの?」
って三人に訊いたら、
「助けてくださいっ」
って女の子に言われた。
言われると思った。
おもむろに女の子と男の間に入る。もちろん、女の子をかばう形で。
一応こいつらの言い分を聞いてやろう。
「なにやってんの?」
まぁ、まったく同じセリフなんだけどさ。
「そいつは研究所から抜け出した、アンドロイド電食試作機07号。私達はその研究所の職員だ」
「電食?何それ」
我ながら普通の感想である。
「……アンドロイド電食は電気を喰らう」
「電気を食べるって、普通じゃないの?」
普通の電化製品でもクーラーとか相当電気をくうし……。
「……規模が違う。そいつはそれでテロができるほど食べることが可能。」
「可能ってことは、普段はあんまり電気をくわないってこと?」
「……そうだ」
あぁ、なんて素敵なんでしょう。この娘に私の電気を全部食べて貰えば、普通になれるかもしれない。
自然に口元が緩むのがわかる。
――助けよう。
そう思った。




