俺の防具が完成したらしい
いつも通り、仕事に疲れた体を引きづり、自宅(天国)に辿りつく。
「そういや、防具どうなったんだろ?」
全財産と素材を渡したのだ、期待と不安が入り混じる。
あれから忙しくて数日ログインしてなかったんだよなぁ。
前は店の前でログアウトしてたな…始めるか。
さっそくログインして店の扉を開ける。
相変わらず薄暗いが、熱気が部屋に充満している。
奥から、カーンッという音が規則正しく聞こえてくる。
少し中を覗いてみると、汗を流しながら、金属を叩いている。
男の傍には革製の鎧と毛皮のマントがあるようだ。
しかし、一心に叩く姿を見て、声をかけるのは無理と判断した。
「出直してくるか…」
戻ろうとした矢先、声をかけられる。
「いいタイミングだ、こっちへ来い」
「…はい」
集中して作っているように見えたが、あの位置から俺に気づいたのか。
すげぇ筋肉してるし、元は戦士とかだったのかな。
近づいていくと、一切こちらには目もくれず、金属を叩いている。
「そこの鎧は、ウルフの皮をなめして作った皮の鎧だ」
飾ってある鎧を手に取って、インベントリに入れて、装備する。
「着てみると、服みたいな感じだな」
軽鎧といった感じか、胴の所は、タンクトップみたいな形をしていて、首周りと肩にはウルフの毛が残っている。腕のひじ下には、手甲があり、足にもすね当てがある。
「うむ、いい出来じゃ」
そう言って男が近づいてくると着ている上から鎧をいじり出した。
動くに動けず、待ち続ける。
「あとはマントをつければ完成じゃ」
マントを後ろから鎧の上につけられた。
さらに、なにやら皮の上にやら下やらに金属を仕込まれた。
インベントリ画面を見てみると、ウルフの皮鎧+1と書かれている。
「お主は戦士ではなさそうだからの、動きを阻害しないように作っておる」
確かに、違和感もないし、なによりわりと軽い。
「先ほどの鉄の防具をつけたからの、全体的に防御力も高くなってるじゃろ」
皮と鉄のコラボレーションというやつだな…かっこいい。
だが、他者から見られたら結構恥ずかしそうだな。
「手甲も、ある程度なら盾として使えるじゃろ」
総合的に見ると、冒険者みたいな恰好に、動物の毛皮など狩人っぽい要素を含んでいる。
筋肉があれば、すごく似合ってただろう。
「ありがとう、大事にするよ」
想像を超える出来だ。これならウルフに噛みつかれても、なんとかなりそうだ。
あとは武器だな、お金貯めなきゃ。
「命は一つしかない。己が腕があれば、剣などいらぬ」
あぁ…そういう理由で、剣などいらぬなのね。
探索者は、死んでも復活するが、世界観としては、復活していないという事なのだろうか。
「またなにかあったら、いつでもくるがよい」
それじゃあ、寝るわい。といって男は奥へと消えていった。
ここにいても、やることはない…熱いし、外へと出るか。
外へとでると、涼しい風が心地よい。
「ユウタ、外で待ってたんだな」
ユウタを撫でてた後に、鎧を見せてみる。
「どうだ!かっこいいだろ!」
新品の鎧は、いい気分を味あわせてくれる。
人に見られたら恥ずかしいだろうが、普段はマントで隠しておけばいいだろう。
「そういや、兜とかはなかったな。」
注文していなかったから当たり前なのか。
まぁ深く考えても仕方ない。
「ユウタ、今日の日課に行こうか」
防具のイメージはスカイリムというゲームを見ながら考えました。
皮の鎧で検索してみると、ギリシアの皮鎧とか、まんま胴のみで、タンクトップぽかったです。
鎧といっても、ちょっとした打撃などを防ぐ程度みたいですが、金属になれば、同じ金属をはじけるようですね。まぁこれはゲームなので!ゲームなので!
そろそろダンジョン凸させたいでござる。




