俺が防具を探すらしい。
何はともあれ、次は防具屋に向かう。
相変わらず、店構えはどこもいいな。
辿り着いてみると店の名前が「剣などいらぬ」という店名に吹いた。
「これで質が悪かったら、武器買うか」
やけに重い扉を開けて、中へと入ってみると、室内がサウナの様に熱い。
「おぉ…」
思わず見惚れてしまった。
盾や鎧、兜に籠手など、様々な防具が飾られている。
男ならば、こういう光景を実際に見ると、興奮してしまうものだ。
「良い眼をしているな」
声が聞こえた方向を見ると、立派な髭をたくわえ、背丈は低いが、屈強な肉体を持った男がいた。
右手には、凄まじい大きさの金槌を持っている事から、これらの防具を作った方だろう。
「俺っちの防具はいいだろう、素材を生かした作りをしているからな」
これは職人とか探さずとも、この人なら問題ない気がする。
「防具の重要性が分かる探索者なら大歓迎だ。」
そのまま奥へと向かっていき、炉で火を燃やし始めた。
鞴と呼ばれる空気を生み出す装置で、風を送り、火が踊っているかのように揺らぐ。
「購入か、製作か、どちらにせよ、注文を聞こう」
ドロドロに溶けた金属を流し込み、金床の上で、叩く姿すら感動を覚える。
「ウルフの素材で防具が欲しいんだ」
言葉に出すと、ジロリと目がこちらを射抜く。
「言葉足りずだな、ウルフの素材だけなら革製の物が出来る。
しかし、資金があるなら金属を足す事も出来るが、まずはお主が、どの防具を求めているかを聞こう」
どの防具…?困ったな、おおざっぱに防具が欲しいとしか思っていなかった。
冷静に考えてみると、革製だけでなく、金属を足す事も可能と言っていたな。
全身を覆うほどの鎧は、重量が重そうだし、軽装な方がいいな。
それに、今は攻撃されても、腕や足が多いから、籠手や膝当てみたいなのでもいい気がする。
「まずは素材を見せな、話はそれからだ。」
手持ちの牙2つと皮3つを渡す。
皮を引っ張ったり、皮の大きさを確かめたりしている。
「悪くねぇ…見た感じ、軽装がよさそうだな」
近くまでくると、俺のサイズを測り始める。
「素材持ち込みだから、5000と言った所だな。
金属で強化もするなら8000だ。」
なにか話がトントン拍子で進んで行っている。
しかし、この人なら安心して任せられそうだ。
素材と今日溜めた全財産を渡す。
「出来上がりは…しばし時間をもらおう、一人にさせてくれ」
そのまま追い出されてしまった。
まぁ…なにかいい装備を期待しよう。
「そろそろ眠いし寝るかぁ」
俺はログアウトした。




