俺が無様を晒すらしい
デス・ペナルティ:ゲームなどで死んだ場合、復活する時に罰を受ける事。
所持金が減る、ステータスが一定時間弱体化する、アイテムが無くなるなど
ゲームによって内容も変わるぞ
基本的には略称で「デスペナ」と呼ばれる
ウルフは5匹ほどのグループで行動をする魔物だ。
意外にもアクティブではないのだが、恐らく1匹を攻撃すると5匹で襲われる。
数の差という暴力に、フウマは圧倒的に相性が悪い。
「戦いは数ってのは分かってるんだけどな…」
本来なら探索者達で、パーティーを組んでいくはずなのだ。
そうすれば、数の差はなくなり、問題なく倒せるだろう。
ちなみに、フィールドでは5人でパーティーが組めるぞ!
「1匹ずつなら倒せると思うんだよなぁ」
ラビットやスネークと同じで、問題なく倒せる。
難なく倒せるようになり、物足りなさを感じたのもあろうだろう。
その成長速度も、ユウタあってのものだが、彼は気づいてはいない。
「そうだ、ユウタ
遠吠えで相手の気を引けるか?」
わんっという返事を聞き、彼は合図するまで待っててな、と言って離れた。
ユウタに5匹の相手を任せて、1匹ずつ片付けていくという行動を選択したのだ。
相手の近くに陣取り、合図をして出す。
遠吠えが聞こえ始めて、ウルフ達が走りだした。
すぐに武器を構えて、1匹に攻撃を仕掛ける。
1匹を残し、4匹がユウタに向かっていく。
攻撃を受けたウルフは、周りを走りながら距離を詰め、噛みついてくる。
素早い動きに翻弄されていると、不意に横から飛びかかられて横転する。
2匹目のウルフに地面に叩きつけられ、3匹目が足を噛みついた。
「なっ!?」
4匹目、5匹目と数が増え、手足を噛みつかれて、拘束される。
必死に暴れて、拘束を解こうとするが、手足に走る痛みに悶絶する。
「ユウタッ!助けて!!」
必死に助けを求めて、視線を巡らせると倒れているユウタの姿が見えた。
そのまま世界が暗点して、気がつくと、目の前に見慣れた噴水の姿があった。
「あーくそっ死んだかー」
ステータスを確認すると、デスペナルティによるステータス弱体化の付与がされていた。
かなり厳しめに設定されているらしく、半日、12時間も残るらしい。
「そうだ!?ユウタ!」
周りを見ると、足元に倒れるユウタの姿を見つけた。
抱えてステータスを確認すると空腹度ゲージが0になっている。
空腹度ゲージが0になると、魔物は動けなくなる。知っていたのに確認を怠った。
ソロ気質ゆえか、自分のステータスは確認していたが、ユウタの事まで頭にはなかった。
「ごめんな、ユウタ
あとで飯食わせるから」
帰還の魔法陣を起動させて、一時的に帰還させる。
そして、そそくさと移動を開始する…ここは人が多い。
人がいない場所に移動すると、座り込んで確認していく。
「手持ちのアイテムが無くなってるなぁ」
結構な時間使って、狩りをしていたので、そこそこ素材があったはずだ。
しかし、手持ちの素材は減っている…デスペナが痛いなぁ。
自分が死んだ時の事を思い出して、恐怖に体が震える。
狼に噛み殺されるとは、滅多にできない体験だが、2度とごめんだ。
どうせ今日は狩りにはいけないし、時間もいい時間だろう。
「素材でも売って、ユウタのご飯を買うか」
魔物の館は…さっきの奴が張ってたりしそうだなぁ。
ため息をついて、店を探して素材を売る事にする。
クエスト報酬の方が、メリットが多いだろうが、仕方ない。
マップから店を探して、俺は店に向かって歩き出した。




