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紅葉の唄
深紅に染まった紅葉を踏みしめながら、暮れなずむ夕日を眺めていた。
修復工事をしているのか、組み木がある境内の横はやけに静かで珍しく人の姿が見えなかった。
足元にちらばる木の葉。
昔一度ここに来たことがあると、不意に思った。
境内の裏には雑木林があって、そこには柏、ブナ、そして小さな花々が咲いていた。
学校が終わるとよく、その雑木林にはいっては友達と暗くなるまで、虫取りをしたり、花を摘んだり
鬼ごっこをして遊んでいたものだった。
時々、家の息詰まった空気に耐えられなくなると、立ち寄ったのもこの雑木林だ。
小さいな自分にとってあの雑木林は隠れ家的な要素を果たしていたのだと思った。
「スタンド・バイ・ミー」の映画で主人公たちが隠れ家つくっていたみたいに。
あたりを見回しているとそんな甘酸っぱい記憶が、よみがえってきた。
きっと静かすぎるせいだ。
待ち合わせの時間にはまだ随分時間があった




