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天界司書 結城沙織ですが何か?  作者: 苦労猫
終章 天界司書 RISING SUN
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エピローグ

 ドドドド


 猛烈な勢いで水が流れ落ちている。

 空気は身を切るほど冷たい。

 ここは、あたしの町近くにある有名な滝だ。


 今日はあたしと雫と榛名の三人でこの場所に来ている。


 「ちゃんと、言った物は持ってきた?」

 「スクール水着だっけ? そんなもの今更着れないわよ」

 「そうよ、沙織お姉様がそんな物を着れる訳ないでしょ?」


 雫が尋ねると、あたしは猛然と抗議した。

 榛名も頷きながら口を開いて居た。


 そして、あたしは袋からビキニをだして雫に見せる。

 彼女は目を細めて口を開いた。


 「…ビキニ? …地獄を見るわよ?」

 「そんなわけ無いでしょ?」


 三人でこの場所に居るのは訳があった。



 遡ること、数日前。


 爆弾テロを、未然に防いだあたし達。

 しかし、あまりの事態の深刻さに、世間の混乱を防ぐため箝口令が引かれたらしく世間で話題に上ることもなかった。

 公安が爆弾をこっそり処理していったらしい。



 そして、あたしも退院し。

 高校に戻って平穏な日々が戻ってきた。

 …家に、予想外の同居人が来る以外は…。


 家に、ロキとフレイアちゃんの本体が転がり込んできたのだ。

 ――二人とも伯母さんの子供で、むか~し会ったことが有る。

 しかし、まさかコイツだったとはねぇ…。

 全く予想外。


 そんな訳で叔母が海外へ仕事に行く間は、

 彼らは行くあてが無いので我が家で預かる話になったようだ。

 


 そんな訳で、あたしの部屋にフレイアちゃんの本体、木戸きど榛名はるなちゃんが一緒に暮らす様になっていた。

 

 ロキの本体、木戸きど秋水しゅうすいの方はと言うと、

 男同士と言う事で、うちのパパに気に居られたようで二人仲良く書斎に居る事が多いようだ。

 


 そんな生活が数週間、続いて居た。


 ――平和だけど、何か物足りない……。

 司書をしてた頃が懐かしい……。



 「沙織お姉様、司書の生活が懐かしいの?」


 ベットに転がって居ると、榛名が顔を近づけて来た。

 

 「あの頃に比べるとね。 でも戦乙女ワルキューレの力は消えちゃったから……」

 「その件だけど、雫が何か方法がある様な事を言って居たわよ?」


 榛名は銀髪を揺らせながら、話して居る。

 

 ――そして、雫に連絡を取って今に至る。


 

 「雫、寒いわよ!!」

 「沙織、我慢しなさい! ここの清らかな流れで身を清めるのよ!」


 あたしはビキニに着替え。

 そしてヘルが言う様に祈りながら滝に打たれ始めていた。

 

 ――寒い~~~、ちぬ~~~~!!

 折角生き返ったのに死ぬ~~!!


 「本当に、こんなのでお姉様の力が戻るの?」

 「見て居なさい、もう少しよ……」


 榛名が不安げに見る傍で、雫は自信満々で口を開いた。


 ……体が、熱い!!



 ――刹那。 


 あたしの体から戦乙女ワルキューレ姿の銀髪の自分が抜け出した!!

 力が戻ったの?

 

 ……ポケットを探ると、自分のアカシックレコードと栞に付箋のセットが有った。

 ――完全に力を取り戻せているようだ。


 「良くやったわね!!」

 「お姉様、流石です」


 其処には、ヘルとフレイアの姿があった。

 二人とも本体から抜け出し、あたしを歓迎してくれているようだ。


 「ありがとう、二人とも。 力を取り戻せたわ」


 ――でも、あたしの本体は死んじゃうんじゃない?


 「あなたの本体も諸手を上げて喜んでいるわね」

 

 ヘルが言うのであたしの本体の方を振り向く。

 そこにはあたしの本体が無邪気にはしゃいている。

 どうやら、抜け出しても平気な感じになったようだ。


 「これで、お姉様も一人前ですね」

 「まだまだね……」


 フレイアが口を開く傍で、ヘルは不気味な事を抜かしている。

 ――嫌な予感……。


 暫くすると、あたしの本体の上下のビキニが滝の流れに負けて剥ぎ取られる!!

 

 きゃぁぁぁあ~~~~!!!


 素っ裸のあたしの本体は座り込み、凄まじい悲鳴を上げていた。


 その様子を見て、呆れ顔のヘルは、ぽつりとこぼしていた。


 「だから、ビキニだと地獄を見るわよ? と言ったのに……」

 「そんな事は、早く言いなさいよね!」

 「最初に行ったわよ……」


 あたしの天界司書生活、まだまだ終わりそうに無い。


 to be continued 

これで一旦完結となります。

ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

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