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決闘

 アスティが乗る半壊したグラディオンはビームソードを振りかざしエターナルブレイドへと突進する。エターナルブレイドはその攻撃を巨大な片刃の剣で受け止める。

 『アスティさん、どうしてこんな事を!』

 ケネスがインカムを通じてアスティに話しかける。

 『貴方を破壊します。・・・それしか方法はありません!』

 『僕がこの機体を放棄することじゃ駄目なんですか!?』

 『あの様子だと・・・通用しないと思います。貴方が完全に・・・敗北したという事を示すには・・・機体を破壊するしか無いんです!』

 インカムを通じて聞こえるアスティの息が荒い。

 『でも僕はまだ死にたくない!』

 『大丈夫・・・貴方は・・・死なせは・・・しません・・・!』

 一度距離を取り体勢を整えるアスティ。

 通常の攻撃ではあのエターナルブレイドに傷を負わせることはできない。破壊などもってのほかだ。アスティは機体に残されたエネルギーゲージを見る。

 (残りエネルギーは残り少し・・・このエネルギーを全てビームソードに注ぎ込む!) 『行きます!』

 『アスティさん!』

 アスティはブースターを最大にまでふかし、エターナルブレイドへと突進する。ケネスはすかさず巨大な片刃の剣を構え、その攻撃を受け止めようとする。しかし、剣がぶつかる寸前にアスティはスラスターを使って機体を右に動かす。

 『えっ!?』

 予測していなかった動きに対応しきれないケネス。エターナルブレイドの向きをアスティのグラディオンに向けるも、それより早くビームソードをエターナルブレイドの顔を切りつける。完全に破壊できなかったものの、エターナルブレイドのメインカメラは破壊された。ケネスの目の前のモニターから光が消えた。

 アスティはすかさずそのままブースターをふかし、残された右足でエターナルブレイドの巨大な機体にキックを食らわせる。

 モニターを失ったエターナルブレイドに乗るケネスはその攻撃に対応できない。そのまま地表に叩きつけられる。その上にアスティのグラディオンが覆い被さる形になった。

 『うわっ!』

 インカムを通じてケネスの声が聞こえる。しかし、アスティは攻撃の手を緩めない。

 アスティはビームサーベルを下に向け、エターナルブレイドへと突き刺そうとする。そのビームサーベルを振り下ろそうとした時。

 アスティの乗るグラディオンの動きが止まった。

 ビームサーベルの剣も光を失った。


 アスティのグラディオンはエネルギー切れを起こした。


 『あと・・・もうちょっと・・・でしたのに!こうなったら・・・機体を・・・自爆させます!ケネス王子!すぐに脱出して下さい!』

 ケネスは言われるがままエターナルブレイドのハッチを開き機体の外へ脱出する。

 アスティはコックピット内に収納されていた自爆用のコード入力装置を開き、自爆コードを入力する。装置に表示される赤い数字がカウントダウンを始める。そして、グラディオンのコックピットのハッチを開き機体の外へと脱出する。

 爆発まで30秒。

 砂漠の中を疾走するケネスとアスティ。

 「王子!伏せて下さい!」

 アスティはそう叫ぶとケネスの背中から覆い被さり、全身を砂の上に押しつける。それと同時に後ろから聞こえる巨大な爆発音。強烈な爆風がアスティとケネスを襲う。爆煙が二人を包み込む。

 その様子は、遠くから、ファルボやミリア、ワラスニア達からも見ることが出来た。

 しばらくそのままの時が流れる。


 そして、エターナルブレイドとケネス、アスティを包み込んでいた爆煙は砂漠に吹く風によって次第に消えていく。

 そこに現れたのは半壊したエターナルブレイドと二人の姿だった。

 ケネスは自分の上に覆い被さっているアスティの顔を見る。

 「僕たち・・・生きていますよね・・・?これで・・・全て終わったんですよね・・・?」

 「・・・ええ・・・生きていますよ・・・。これで全て終わったはず・・・です・・・。」

 アスティはそう告げると力なくその場に倒れた。ケネスはアスティの真っ赤に染まった右肩を見つける。それはオルオニアスから受けた銃撃が命中した痕だった。ケネスはその傷を見て大声で叫び始める。

 「この傷・・・!アスティさん!しっかりして下さい!誰か!誰か来て下さい!」


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