第五十一話:黄金×白銀!最強タッグ結成!?大混乱の作戦会議!
「集まれ!!」
光が白銀タワーの大会議室のドアを勢いよく開け放った。
会議室の中は——金と銀の装飾で埋め尽くされていた。
テーブルの上には銀のキャンドル立て。椅子の背もたれには金のリボン。正面のホワイトボードには、なぜか「輝きの作戦会議」と銀色のペンで書かれた横断幕がかかっている。
「……なぜ会議室が」
豪が一歩引いた。
「こうでないと気分が出ないだろう!」
「作戦会議の気分はそこではないはずですが」
「細かいことを言うな!」
続々と人が集まってきた。黄金 輝と愛、シャイニングスターズの三人、そして椿とロボ美。
全員が会議室を見て、同じリアクションをした。
「……これは一体」(愛)
「あら、趣味が悪いわね」(ホットピンク)
「キラキラしてる! 好き!」(ハニーイエロー)
「……」(アイスブルー、親指を立てる)
「相変わらずよねぇ」(椿、柄杓を肩に担ぐ)
「光らしい!」(黄金 輝、なぜか感心している)
「えへへ……光さんが張り切って準備してました」(ロボ美)
「ロボ美ちゃんは黙っていてくれ!」
光が真っ赤な顔で叫ぶ。
全員が着席し、豪が正面のホワイトボードに向かった。
「では、作戦会議を始めます。目的は——ダーク・グレイスの本拠地を特定し、ロボ美ちゃんへの脅威を排除すること。椿さんの情報から、ダーク・グレイスの正体はある程度判明しています。問題は——彼女の本拠地の場所です」
「ネオ渋谷の地下、ということはわかっているんだろう」
黄金 輝が腕を組んで言う。
「はい。ただネオ渋谷の地下は広い。絞り込みが必要です」
「ならば、俺に考えがある」
光が立ち上がった。ホワイトボードのマーカーを手に取る。
「まず! 俺の輝きで相手を誘い出す!!」
「具体性がゼロです」
豪が即座に言った。
「ぐっ……では次の案! 俺が——」
「社長、座ってください」
「まだ言ってないだろう!!」
「座ってください」
光は仕方なく着席した。その目が「俺の輝きが否定された……」という顔をしていた。
「次に黄金さん、何かありますか」
「ある。俺の作戦名は——」
黄金 輝がすっと立ち上がり、劇的なポーズを取った。
「『黄金の閃光作戦』だ!!」
「内容を教えてください」
「黄金色の輝きで敵を——」
「それも輝きで解決しようとするやつですね」
愛が額に手を当てた。
「違う! この場合の輝きというのは——俺の知略の輝きであって——」
「つまり具体案がない?」
「………それは……」
黄金 輝が沈黙した。
豪はため息をついた。静かに、しかし深く。
「社長方、お二人の輝きへの情熱は理解しています。ただ今回は、まずデータが必要です。ダーク・グレイスの部下を捕捉し、その移動ルートを解析すれば、本拠地の場所が絞り込めるはずです」
「なるほど! さすが豪!」
「社長は今の話の何を理解したんですか」
「全部!」
「本当に?」
「……五割」
「正直に言ってくれてありがとうございます」
その時、ロボ美がおずおずと手を上げた。
「えっと……一つ、いいですか?」
「どうぞ、ロボ美ちゃん」
「私、ダーク・グレイスさんと話したとき、彼女は私を見て少し迷っていた気がしました。もし……もう一度話す機会があれば、戦わずに解決できるかもしれない、と思うんです」
「ロボ美ちゃん……!」
光が感動した顔をする。
「でも危険だ。お前を囮にするわけには——」
「囮じゃなくていいんです。ただ……話したいんです」
ロボ美は真剣な顔をしていた。
「彼女が感情を失ったのは、私のために研究をしていたからかもしれない。だとしたら……私は、彼女にちゃんと向き合う責任があると思います」
しばらく、誰も口を開かなかった。
「……」
椿がゆっくりと頷いた。
「ロボ美ちゃんの言うことも、一理あるわ。優美ちゃんは、もともと悪い子じゃない。ただ……感情を失って、歪んでしまっただけ」
「椿さん……」
「でも最終的にどうするかは、光坊が決めることよ」
全員の視線が光に集まった。
光はしばらく、腕を組んで黙っていた。
目を閉じて、何かを考えている。
そして——目を開いた。
「わかった」
光の声は、静かだった。しかしその目には、力があった。
「まずは豪の言う通り、本拠地を特定する。それが先だ。その上で——ロボ美ちゃんが話したいというなら、俺は全力でロボ美ちゃんを守りながらその場に臨む。それでいいか?」
「はい!」
ロボ美がぱっと顔を輝かせた。
「では作戦名は」
黄金 輝がまた立ち上がった。
「社長」
豪が素早く牽制した。
「俺はまだ何も言っていない!」
「言う前に言います。作戦名は——」
豪がホワイトボードに向かい、書いた。
**「作戦名:愛と輝きの、ドタバタ突撃大作戦」**
「「な、なんだってー!?」」
光と黄金 輝が声をそろえた。
「この名前にしないと、おそらくお二人が別々の名前を主張して会議が終わりません」
「……」「……」
二人はしばらく黙った。
「……まあ」(光)
「……悪くない」(黄金 輝)
「「愛と輝きの、ドタバタ突撃大作戦……!!!」」
気づけば二人が満足した顔で腕を組んでいた。
「ありがとうございます。では作戦の詳細に移ります」
豪が再びホワイトボードに向かった。
愛が小声でホットピンクに囁いた。
「……豪さん、実は一番有能ですよね」
「ふふ、最初からそうよ」
「…………」(アイスブルー、静かに頷く)
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その後、一時間の作戦会議が実施された。
光と黄金 輝は三回ずつ脱線した。
豪と愛は合計で十七回ツッコミを入れた。
ロボ美は会議中に二回お茶を補充した。
椿は途中で居眠りをした(それでも最後に最重要情報を提供した)。
シャイニングスターズは三人三様で、ホットピンクは妖艶に聞き、ハニーイエローは楽しそうにメモを取り、アイスブルーは無言で全部覚えた。
そして——作戦の骨格が、ようやくまとまった。
「よし! 輝きの大作戦、実行だ!!」
「社長、名前が変わっています」
「細かいことは気にするな!」
「気にしてください!!」
ネオ渋谷の夜は、まだまだ長かった。




