4 神様
神様のところにやって来た。万能魔法を求めた。神様は万能魔法など知らないと言った。マリエールは人々を幸せにする魔法だと言った。
4 神様
マリエールは昼夜3日間、フライを続けて神様の孤島に到着した。話し通り神気の漏れる洞窟がある。
「あそこが神様がいる洞窟だ。」
そこはかなり深い洞穴だ。奥に行くほど神気が強まる。終点は広場だ。かなり広い。しかし何もない。神気の発生源はここで間違いないはずなのに何もない。そこはかとした不安が起こる。そんな不安を感じていると、突然、
「魔法を求める者か。」
頭の中に声が響く、念話だ。マリエールは直ちに、
「魔法を求める者です。人々の幸せのために万能の魔法を求めています。是非お与え下さい。」
しばらく間が空き、
「万能魔法などというものは知らぬ。与えようがない。」
万能魔法はこの世の中に存在しないのだろうか、
「ならばそれに繋がるような私のもっていない強力な魔法を頂きたいと思います。」
神様が笑った気がする。
「その願い聞き遂げよう。」
場所が替わった。事務所のようなところだ。沢山の人々が忙しそうに働いている。何も判らないマリエールはただ立ち竦むだけだ。そんなマリエールの姿を見て、一番偉そうな人物が、
「ようこそ、我が同志よ。我々は人々のより幸せな未来を築くための組織、銀河系の秩序を守る会の会長だ。私は私の補助をするため志を同じくする仲間を募っていた。きみが同志だ。能力を与えその任につかせよう。我が知識と能力と魔法を与える。贖わず受け入れよ。」
こうしてマリエールは銀河系の秩序を守る会の会長代理になった。
膨大な知識に押し潰されそうになりながらも飛躍的に伸びた能力でカバーして強大、強力な魔法で銀河系の秩序を守る仕事を100年続けた。もはや故郷に見知った顔などいまいと思った時自分の能力を新ためて理解した。マリエールの作製魔法はアンドロイドだけではない。マリエール自身も作製でき任意の時空に移動できるのだ。
今マリエールは7歳の姿に戻って故郷の村に戻った。目の前には懐かしい父がいる。万感の思いを胸に秘め、
「ただいま、お父さん。」
涙を浮かべた娘に慌てたように、
「どうしたマリエール。何かあったか。こちらは何時も通りだぞ。」
100年振りだとも言えず、久しぶりで涙が出たとだけ言った。
アンドロイドは高性能な物が無限にできるが敢えて今のままにした。改善、改革は徐々に行った。今年の収穫は何時もよりも多かった。マリエールも8歳になった。アレンとルーシーには良くあった。ルーシーには事の顛末を話した。ルーシーは怒ってくれた。
「あの神様め。」
マリエールも神様には一言言うべきだと思う。アレンは来年の秋魔法学院に入学する予定だ。会えなくなるかも知れない。
「少し寂しいね。念話するよ。」
万能魔法ってなんだろう。万能に近い能力を持ってもそれが良く判らない。愛する人々に幸せをもたらしたのだろうか。秋の収穫が少し伸びたようにほんの少し幸せをもたらしたのだろう。これが祖母の言っていた万能魔法なのだろうか。マリエールには永久に判らない気がする。
銀河系の秩序を守る会で100年いた。マリエールを作製できる事に気付き、作製して時空を越えて7歳のマリエールに戻った。




