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勇者の驚嘆

「で、ですが!!イリス様のおかげで!我々は!最速の攻略が可能となり、その力の強化にも貢献しております!!何もあながち間違いではごさいません!」

またもや、この期に及んでガレスが私を、持ち上げている。。。

「そうではないだろう、、、!生きていれば良いということでもない!リスクを孕んで訓練をするなど愚の骨頂だぞ?!」

そして、セドリックが正論を主張しながら、ガレスに声を荒げている。。。

これは、、、全面的に私が悪い、、、

というか、そうか。そうだったか。

このゲームで向かう初級ダンジョンは、ミニゲームなのだ。そして勇者の最初の試練として、レベルアップ目的に行うものだった。

そうであるなら、勇者が15歳になって初めて訓練に向かう場所が、あの初級ダンジョン、、、

であれば、齢10となったばかりの私は、如何ほどにレベルアップをしているのだろうか、、、?


これは、やらかしてしまったのでは??

現に私たち、初級を私が7歳を過ぎた頃でクリアしてしまっている。

それに、10歳となった今、連携訓練のため使用している状態で、次に攻略を目指しているのが中級ダンジョンとは、とんだ無双(チート)勇者になろうとしているのでは、、、??

むしろ、一度ここで仕切り直しとして、なかったことにした方がいいかもしれない。。

いや、しかし。

それではセレネアに会いに行く際、同じ土俵になど立てはしない。そんなことでは、話すこともままならないだろう。

そうであるならば、ここで行けるところまで突っ切る方がよほどマシだろう。そう、思う他ない。

けれど。。。

「……。皆さんには、私の知識が偏っているばかりに、多大なご迷惑をおかけしていたみたいですね、、特に、ガレスへの負担は大きかったのでは??ごめんなさい、、、それに、セシルも、ラウルもごめんなさい。力、ホントはもっと付いてから試すべきダンジョンだったんですよね、、、だからあんなに攻略自体を渋ってたんですね。。。」

「そ、そんな!イリス様のお陰で、私は清廉を知ったのです!!私は、自分を恥じました!こうも真っ直ぐに国民に向き合う方がいるなどと!!……。私は、恥ずかしながら、この回復魔法で、地位を求めておりました。。民に認められ、生きることを認められたいと、考えて。ですが、貴女様は民のため、ヒト族のため、魔王セレネアに対抗するため、こうも真っ直ぐに戦われていると、間近で知ることができ、私も貴女と同じ高みを目指したいと決意したのです!!ですから、何も謝ることはないのです!」

「謝罪など、なさらないでください!!攻略を渋ってしまった私は!ただの臆病者だったのです!!貴女様の勇者としてのその高潔なるご意志を知らずに、騎士などと名乗ろうとした私は愚かでした!!勇者様が民を守るため、強くなるというならば、騎士である私は、貴女様の盾になるべきだった!それを思い知らされたのです!この攻略は、必然でした!!ですから、これは我らの試練だったのです、、、だから、迷惑などと、仰らないでください、、、」

「……俺だって、君の優しさを知ることができたんだ。このダンジョン攻略を後悔で締め括らないでほしいな。それは、俺たちの想いを、汚すことになるんだから。」

プイと、ラウルが耳を朱に染めている。。。


いや、まぁ。3人については攻略を完了していると思っていたが、こうまで、勘違いがヒドイとは、気付いてなかった。。。

私の我が儘で、命まで危険に晒していたというのに、何故だか彼らは、私を盲目的に信頼している。。。

まさか、私のセレネアに対する執着が、勝手に勇者としての使命感と思われていたとは、、、


後ろでセドリックとリディア様が、とてつもなく引いているではないか。。。

間違いなく、私たちの関係性に一歩引いて様子を伺っている。。。これは、仲間になるのは、中々に遠のいたのではないだろうか、、、、??




「ゔぅん!!」

あぁ、勇気を出してセドリックが、話しかけに来てくれた。これは、大変ありがたい。この膠着状態を一掃できると期待したいと思う。

「セドリック様、如何しましたか??」

「あー、、、その。。。話は、理解した。まぁ、全て理解できたとは、思わないが、あのダンジョンを攻略済みという、勇者殿と訓練として連携のために使用するだけの膂力があるということなのだろう??もしもの際は、対処も我らで行えると?」

「あ、はい。そうです。あのダンジョンの詳細は理解してますので、大抵の魔物に対応できます。それに、今回は訓練で入りますので、レオン様にも同行していただけます。何かあっても、軽い傷程度でしょう。」

うん。初級ダンジョンは、元々ある程度のレベル上げのため、訓練用としてゲームでは機能していたので、死ぬ様なミニゲームではなかった。

中級以降から、HPが削られる様になるのだ。だから、私の中では、初心者向けでしかない。あのダンジョンがそんなに難しいものとは理解していなかった、、、

「……念の為。勇者様との間に大きな齟齬があるようですので、お伝えいたしますが、初級ダンジョンは本来新兵が数年かけて攻略し、中級は、新兵が一流兵になるため仲間と連携し、練度を高めるための場所です。ですので、中級に向かう兵は、我が国でも練度の高い5年以上の年季がある騎士のみです。そして上級にいたっては、小隊長レベルですし、最上級は、騎士団長であるレオン様たちが攻略できればいいところですわ。今後、魔王を倒すべき我々が、目指すダンジョンは間違いなく、最上級ですが、()の力で目指す場所では、決してございません。それだけ、ご承知くださいませ。」

「……わかりました。私の思っていたレベルとは違うこと、理解できました。今後は皆さんの力も推し量りながら、前へ進みます。。少しでも死から遠のかせるため、レオン様や皆さんにもちゃんと、理由を話しながら、相談していきます。。。皆んなも、知らぬとはいえ、ここまで危険に晒してたとは、反省します。。」

なんということだろうか。

確かに、ここはゲームの世界ではない。()が生きる世界だ。それならば、ゲームとは違うことをわかっていたはずだ。

けれど、どうしても知識が偏ってしまっている。

私は、なんという間違いを犯すところだったのだろうか?今回の攻略は、ゲームをやり込んでいた知識が、実力に上手く嵌っただけなのだ。

それが嵌っていないと、本来は死ぬ運命の我々だった。それを、突きつけられた。。。

ここは、簡単に人が死ぬ世界だ。忘れていた。

ゲームではない。セレネアに会いたいために、無関係の彼らに無理を強いてしまった。

それは、剣や魔法で周りを死地に追いやるのと何が違うのか?


私は、肝に銘じる必要があるのだ。

私は1人で戦うわけではない。()()()で強くなると、(うそぶ)いてるくせに、1人で勝手に決めて勝手に進んで、危険に巻き込んだのだ。それを、反省しなければならない。


「イリス様。。。ですが、貴女の強さは本物でした。私たちは、貴女の旅について行く身です。それであれば、貴女の強さに追いつく必要がこれからもあるのです。貴女が止まらないなら、私たちも今後、止まれません。だから、落ち込まないでください。」

セシルが、私を慰めます。

「そうです。私はイリス様に喰らいつき、その高潔さに追いつきたいのです。。。だから、止まらないでください。私も貴女様とともに、強くなりたいのです。貴女様の思うままに、ついて行きたいのです。。」

「……。君が改めるというなら、止めはしないよ。それが、君の進む道を阻むものでないなら、君が望むままに、俺はこれからも、ついて行くから。だから、君が止まるというなら、一緒にそこから考えていこう?」

2人が変わらず盲目的なのに対してラウルはやはり、お兄さんキャラとしての、冷静なところがあるんだろう。上手くまとめてくれている。だから、だろうか。セドリックとリディア様が、何だか少しホッとした雰囲気がある。


「お2人には、大変驚きの連続ではあったかと思いますが、これから、我々との関係を良いものに築いていってくださいませんか??」

「それは、元々そのつもりで我々はここに集まったんだ。この国は、我らで守る必要がある。それが、義務なのだから。。。我々の訓練を計画的に行える様に、これからの準備をしよう。これから、困難なことも多々あるだろうが、よろしくお願いしたい。。。」

(わたくし)も、この国の王女として、この国のため、民のため、盾となる義務がございます。ですので、皆様とご一緒に魔王の元へと進めるのなら、どうかよろしくお願いいたしますわ?」



ああ、2人とも。私たちの関係に驚きはしても、この国のことを思う気持ちはとても強いのだ。

それゆえ、この状況を飲み込んで、ひたすらに前向きに、目的に進むことを選んでいる。

それは、本来セシルたち3人も同じなのだろう。元々が、真面目で真っ直ぐな彼らだ。勘違いから、少し、盲目過ぎただけなのだ。だから、そこには目を瞑ろう。。。これからを、共にするものとして。。



だから、なのだろう、、

世界のため、この国のため、集まった彼らの想いを無駄にしてしまうような、セレネアにただ会って、感謝をしたいと考える私は、とても、居心地が悪かった、、、

こちらも修正しました。よろしくお願いします。

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