創造神と双子神の出会い
世界に二人だけだった双子神は、旅を始めた。
真っ黒の世界を二人で。景色を見る、なんてことはできなかったけれど、二人でいるから退屈ではなかった。
ただ真っ暗な世界に二人だけだと思っていた双子神――。
あるとき、星に出会った。
ただの岩石の塊。
だが、その中には双子神にも分からない何かが存在していた。
双子神はその星から出てきた何かに問うた。
「何してるのです?」
妹に声をかけられた管理神はぎょっとした。
双子神は気付いていなかったが、二人には創造神であることを示す証があった。
四柱の創造神は全身真っ白なのである。双子神もまた、全身真っ白の姿をしていた。石膏のような肌も、絹のように膝元まで流れる髪も。
対して、管理神は何かしらの色に染まっている。赤、蒼、黄、翠の何かに。
管理神は恐る恐る尋ねた。
「創造神様でございますか?」
管理神は尋ねたが、世界にいるのは二人だけだと思っていた二人には名がなかった。
ただ、管理神が思った存在でないことは確かだろうと思った双子神は首を振る。
だが、管理神にとっては真っ白な姿を持つ双子神は創造神だ。
とりあえず、管理神は主である創造神の元に双子神を連れていくことにした。
双子神がやって来たのは、神殿だった。
「創造神様方、取り急ぎご報告があって参りました」
管理神は神殿の管理神に話を通すと、双子神を神殿の中に入れてくれた。
その中にいたのは、四柱の神だった。
双子神と同じ、創造神である。
「えっ、かぁいい! ってか、あたしらと同じ創造神じゃんっ!?」
「……どういうことだ」
「どういうことかしら。でも、お可愛らしいことにお変わりはないわ」
「……怖い」
最初に声を上げたのは、成人女性の姿をしている創造神。和装を纏っている。
威圧感のある声を持つのは、初老の男性の姿をしている創造神。ウールを使ったようなトガを纏っている。
鈴がなるように可愛らしい声を発したのは、幼女とも少女とも言えぬ年頃の創造神。中華系の衣装を纏っている。
震えながら感想を述べたのは、成人男性の姿をしている創造神。フードを纏い、顔を隠している。
全員、双子神と同じように真っ白な肌に神に服装だった。
「初めまして。あたしは赤の管理をしてる、深紅だ。よろしくね」
「よろしくです」
「よろしくなのです」
「貴女たちのお名前は?」
『……』
双子神は揃って顔を見合わせて首を傾げた。
「おぉう、やっぱ双子ちゃんだねぇ、ふふ。姉妹の区別あったりする?」
「姉です」
「妹です」
びしっと手を軽く上げて宣言する二人に、深紅は再び笑った。
「そっかぁそっかぁ……でも今後会ったときあたし見分けられる気がしないな……。あっ、他の創造神も紹介するね!」
「……深紅様、ご信用なさるのですか?」
「え? だって、反乱分子ならあたしら分かっちゃうし、殺すでしょ?」
あっけからんと放つ深紅に、初老の男はため息をつきつつ頷いた。
「そうだな……。私は翠の管理を勤める天鵞絨だ」
「わたくしは、蒼を司る蒼穹と申します」
「お、俺は、黄を請け負ってる黄龍だ……」
『よろしくです……?』
かくして、双子神と創造神は出会ったのである。




