スイッチと基準
さて第二幕です。
なんというか体育って投稿主の中では三限か四限あたりが普通かなーとなってまして、中途半端だけど三限目にしました!
今幕は少し性別ごとに視点を変えたので違和感凄いかもですがよろしくです!
体育三限。女子は体育館。
「はぁ……もう…無理……」
床にへたり込む明日香を見て、私は思わず苦笑する。
「まだ準備運動なんだけど?」
「もう限界……あと、これが邪魔……」
視線が落ちる先に、周りの女子が一斉にため息。
「はい贅沢」
「何食べたらそんなたわわになる!?」
「ちょっとぐらい分けてよ」
軽く小突かれて、明日香は「んー」と適当な返事。
でも――
「次、ちゃんとやるから」
立ち上がる動きは、ちゃんとしてる。
走れば遅くないし、言われたことも普通にできる。
つまりこの子、
**やれば普通にできる。**
「ほんとさぁ、零くんの前だとなんでああなるの」
誰かが呆れたように言う。
明日香は一瞬だけきょとんとして、
「だって、れいくんいるし」
当たり前みたいに返した。
「理由になってない」
「むしろ悪化してる」
「んー……楽だから?」
ふわっと笑う。
その瞬間、周りの空気が変わる。
「……はい出ました」
「特別扱い」
「無自覚なの罪」
私は小さく息をついて、横目で明日香を見る。
「で、好きなんでしょ」
「うん、好きだよ?」
即答。
一瞬だけ静かになる。
「告白は?」
「してない」
「なんで」
少しだけ考えてから、
「……今のままでもいいかなって」
その答えに、全員が同時に反応した。
「よくない」
「それで取られたらどうすんの」
「後悔するやつ」
明日香は少しだけ視線を落として、
「それは……やだ」
小さく、でもはっきり言った。
――なら動きなよ。
全員の心の声が揃う。
私は軽く髪をかき上げて、ため息。
「ほんと、世話焼かれてるだけで満足してる場合じゃないからね」
「んー……でも、れいくん優しいし」
「それは知ってる」
知ってるから厄介なんだよな~。
視線を窓の外に向ける。
グラウンドで走ってる白い髪。
(……あっちも大概なんだけどね)
---‐‐‐‐‐‐‐‐
「よっしゃ、次2対2な!」
体育三限、グラウンド。
さっきから組み合わせ変えてるのに――
「いや無理だって」
「勝てる気しねぇ」
原因はシンプル。
白月零。
そして、俺。
「ナイス」
「そっちこそ」
軽く言葉交わすだけで通じるの、我ながら気持ち悪いレベル。
「おい、あのコンビどうにかしろよ」
「無理だろあれ」
周りが騒ぐ中、誰かが言った。
「じゃあさ、あいつらに勝てるコンビ探そうぜ」
即席大会開始。
で、休憩中――
「てか女子の話なんだけど」
始まったな。
「このクラス普通にレベル高いよな」
「あの辺とか普通にかわいい」
名前がいくつか出て――
「……愛澤とか」
空気がちょっと変わる。
「あー……でも無理じゃね?」
「女子のガード固すぎる」
「話しかける隙すらねぇよな」
うん、それはそう。
そして、
「……いや待て」
「それならなんであいつ普通に隣いるの?」
視線、集中。
ターゲット――白月零。
「え、何が?」
出たよ。
「いやいやいや、お前だよ」
「愛澤と距離近すぎだろ」
「距離?」
本気でわかってない顔。
(はぁ……)
思わず顔覆う。
「幼なじみだし」
あっさり。
「それだけ?」
「それ以外あか?」
沈黙。
(あるだろ!!!!)
全員一致。
でもこいつは本気でこれ。
わかってない。
だから厄介で、
だから――
(守らねぇとな)
ちらっと周りを見る。
正直、狙ってるやつはいる。
でも、
「ま、いいじゃん。次行くぞ」
話を切って立ち上がる。
空気を流すのも役目だ。
「はいはい、また負け組いくぞー」
「くそが!」
ボールが転がる。
試合再開。
(……にしても)
ちらっと横を見る。
普通に走ってる零。
(お前、ほんとさぁ……)
気づけよ、とは思う。
でも同時に、
(気づいたら終わる感じもあるんだよな)
だから――
もう少しだけ、このままでいいかもしれない。
いやまあ、
限度はあるけどな。
今回はどうでしたか?
俺としては前回より改変が雑だったかもなーと思いつつもやらせてもらいました。
もう花粉は死にやがれ By投稿主




