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パレット  作者: 青原朔
121/126

ep90.破滅へ

対黒特別対応局・屋上。


対黒ライトが最大出力で照射される。


白い光が、夜を裂く。


通常の黒なら蒸発する。


だが。


朔は、光の中で立っている。


焼ける匂いがする。


それでも動かない。


憤怒の炎が、光を歪める。


パンドラの箱が、カチ、と鳴る。


「王級反応二体! 人器特異反応一体!」


オペレーターの声が裏返る。


対黒局の精鋭が展開する。


特殊装備。


対黒弾。


能力者部隊。


局長が低く命じる。


「排除しろ」


次の瞬間。


戦闘が始まる。


火線が走る。


対黒弾が炸裂する。


能力が空を切る。


だが。


朔は笑う。


半身を削られてなお。


余裕。


憤怒が一振りするだけで、床が溶ける。


パンドラの箱が開き、攻撃を吸い込む。


圧倒的。


だが。


りりは、まだ動いていない。


屋上の縁に立ち、退屈そうに見ている。


「うーん」


指を鳴らす。


「証明、しとこっか」


視線が、朔へ向く。


「マイトマイン」


空気が、歪む。


りりの輪郭が揺らぐ。


次の瞬間。


朔の背後に、もう一人の“朔”が立っている。


完全複製。


だが目の奥が違う。


局の能力者が凍りつく。


「二体目……?」


りりが笑う。


「怠惰」


今度は夢魔の気配が重なる。


重力が鈍る。


局員の動きが、急に遅くなる。


「ブラックアウト」


空間が、裏返る。


王級の性質が可視化される。


飢餓。


怒り。


脱力。


それぞれが、場を支配する。


対黒局の能力者が、膝をつく。


ブラックアウトでしか対抗できない。


だが。


使える王は、いない。


りりが、くすっと笑う。


「さ、食べちゃっていいよ」


朔が、動く。


対黒局の精鋭が、飲み込まれる。


無数の黒が、建物内部へ侵入する。


半壊。


爆音。


煙。


警報が鳴り続ける。


その中で。


りりが、ぴたりと止まる。


「……ん?」


パンドラが、箱を揺らす。


「内部に異常反応」


「王性質、検出」


憤怒が鼻を鳴らす。


「ほう」


りりの目が細くなる。


感知。


奥。


地下。


封鎖区域。


隠されている何か。


「みーつけた」


楽しそうに。


「なんだ」


「対黒局に潜入してるんじゃん」


強欲の黒。


資産化。


集積。


能力を集める思想。


「なら話、早そー」


りりが踵を返す。


「焼く?」


と憤怒。


「いや」


りりは笑う。


「交渉だよ」


朔が低く言う。


「食えるか?」


りりは振り向かない。


「場合による」


パンドラの箱が、一つ開く。


地下へ通じる扉。


「よろしく」


次の瞬間。


王たちは、地下へ消えた。


地上には。


半壊した対黒局と、


無数の黒だけが残る。


見ていただき感謝します

新生活が始まりまして、投稿頻度がかなり落ちると思います。

すみません

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