↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昭和十六年の日本国  作者: 秋雲 榛名


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/158

七 スターリンの疑念


モスクワ。

クレムリン。

スターリンは、日本から届いた情報を読んでいた。

未来日本。

八十五年後の国家。

高度な工業技術。

未知の兵器。

そして、未来の歴史を知る人々。

スターリンは、パイプに火をつけた。

「日本人は、面白いものを見つけたな」

側近は黙っていた。

「ドイツも、これを欲しがるだろう」

「はい」

「英国も、米国も」

「その通りです」

スターリンは、ゆっくり煙を吐いた。

「では、我々も必要だ」

側近が頷いた。

「未来日本との接触を試みます」

「それだけでは足りん」

スターリンは、机の上の地図を指した。

極東。

満洲。

朝鮮。

日本列島。

そして、その東方に新たに現れた未来日本。

「彼らは、我々の未来を知っているのか」

「その可能性が高いと思われます」

「では、私がいつ死ぬかも知っているのだろうな」

側近は、顔色を変えた。

「同志スターリン……」

スターリンは笑った。

「冗談だ」

しかし、その目は笑っていなかった。

「未来を知る者は、危険だ」

スターリンは続けた。

「なぜなら、まだ起きていないことを利用して、現在の人間を操れるからだ」

側近は、黙って聞いていた。

「未来日本が我々に友好的である保証はない」

「はい」

「ドイツに情報を渡せば、我々は不利になる」

「はい」

「ならば、彼らが何を知っているのか、こちらも知らねばならん」

スターリンは、パイプを置いた。

「情報機関に命じろ」

「何と」

「未来日本について、可能な限り調べろ」

そして、少し間を置いて続けた。

「必要なら、人を送り込め」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。