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藍色吐息  作者: 久遠 ヒカリ


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第十五話 死亡の意味

 玉座の間。


 そこには魔王がいた。


 黒い翼。


 禍々しい魔力。


 圧倒的な存在感。


『よく来た』


 声だけで空気が震える。


『異邦人たちよ』


 魔王は笑った。


 そして。


 私たちが最も知りたくなかった事実を告げた。


『知っているか?』


『何を』


 アイトが剣を構える。


 魔王は嗤った。


『この世界で死ねば』


 嫌な予感がした。


『現実でも死ぬ』


 世界が凍り付いた。


「嘘だ……」


『嘘ではない』


 魔王の瞳が赤く輝く。


『既に消えた者達が証拠だ』


 旅の途中。


 突然姿を見なくなったプレイヤー達。


 戻れたのだと思っていた。


 違った。


 そうじゃなかった。


 死んでいたのだ。


 現実ごと。


 私の指先が震える。


 怖い。


 死にたくない。


 帰りたい。


 お父さんとお母さんに会いたい。


 学校へ行きたい。


 普通の日常へ戻りたい。


 だけど。


 隣を見る。


 アイトがいた。


 静かに剣を握っている。


 その横顔を見た瞬間。


 不思議と恐怖が薄れた。


「アイト」


「うん」


「勝とう」


 彼は力強く頷いた。

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