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第十三話 守りたい人
旅が始まって三か月。
私達は何度も死にかけた。
巨大なドラゴン。
魔族の軍勢。
危険なダンジョン。
その度に助け合ってきた。
そして。
いつの間にか。
私は気付いてしまう。
彼が傷付くと苦しい。
彼が笑うと嬉しい。
彼がいない未来を考えると怖い。
それは。
きっと。
◇◇◇
ある日。
上級魔族との戦闘。
敵の剣が私へ向かって振り下ろされた。
避けられない。
そう思った瞬間。
目の前に飛び出した人影があった。
「アイト!!」
鮮血が舞う。
彼だった。
「なんで……!」
「無事?」
「無事じゃないよ!!」
泣きそうになる。
しかし。
アイトは笑った。
「よかった」
「何が!?」
「君が無事で」
私は言葉を失う。
そして。
気付いてしまった。
もう。
ただの友達じゃない。
◇◇◇
一方。
藍斗もまた気付いていた。
ずっと前から。
だけど。
言えなかった。
もし振られたら。
今の関係が終わるかもしれない。
それが怖かった。
だから。
魔王を倒すまで。
帰るまでは。
この想いを胸にしまっておこうと決めた。
その決意が。
後のラスボス戦で大きく揺らぐことになるとも知らずに――。




