HAPPY END
何事もなく、時が過ぎた結果のHAPPYEND
フィーネがランスに何故あのような顔をしたのか問い詰めようとした日から数年が経ちました。
フィーネが成人する年齢になる誕生日まで、後、三ヶ月を切ったとき父である国王から呼び出しがかかりました。
「お父様からの呼び出し…?もしかしてあの事かしら…」
フィーネが産まれた国には昔から姫が成人した日に伴侶を選ぶという仕来たりがありました。
案の定国王からの呼び出しはその仕来たりの件に関してでした。国王は誰と結婚するつもりか、結婚式の準備もあるので早めに教えて欲しいとフィーネに尋ねるとフィーネの頭の中にランスとの思い出が浮かんできます。
「一週間…一週間でいいので返事を保留しても良いでしょうか…?」
国王から一週間の猶予を貰ったフィーネはずっと考えてました。考えても考えても思い浮かぶのはランスの顔と心地好いあの声だけ…
「何でこんなにランスの事ばかり考えちゃうのよ…」
ベッドの上でクッションを抱き締めながらフィーネは自分の知らない感情に戸惑います。
「お母様が今も健在だったらきっとこの事について教えてくれた筈なのに…だってお母様は物知りでいつも様々な事を教えてくれたもの…」
そこでふと昔、母が話してくれた父との恋のお話を思い出します。
「そっか…そう言うことだったのね。お母様には本当に沢山の事を教えてくれていたわね。ありがとう…お母様。」
一週間後、フィーネはランスを引っ張りながら父の所に行きます。
「お父様!私、彼と結婚したいの!彼の事が好きなの!」
フィーネがランスを選ぶのは父親の感として何となく気づいていたようで笑いながら承諾しました。
急に連れてこられ、しかも自分と結婚するというフィーネに驚きながらもランスは嬉しそうに微笑みながら膝をつきフィーネの手の甲にキスをしました。
「この身が朽ちるその時まで貴女様のフィーネ様のお側にいます。」
それから三ヶ月後のフィーネの成人を迎える誕生日の日にフィーネとランスは結婚式を挙げました。フィーネは白い純白のウェディングドレスを着て、ランスはタキシードではなく鎧のままでした。
「何でタキシードじゃなくて鎧のままなのよ!」
ランスのタキシード姿が見たかったフィーネは頬を膨らませながら怒ります。
「これも一応仕来たりなのですよ?姫が騎士と結婚式を挙げる場合は万が一の襲撃に備え鎧で結婚式を挙げないといけないのです。」
そう説明してもフィーネは頬を膨らませたままだったので、ランスはフィーネの耳元で囁きます。
「結婚式が終わった後、フィーネの好きな服を何でも着てあげますから機嫌を治してくれませんか?」
その言葉を聞いたフィーネは瞳を輝かせ、初めて会った時と同じ綺麗な笑顔でこう答えました。
「本当に!?本当に何でも来てくれるの!?じゃあ、沢山格好いいの着せるから覚悟しといてね!」
こうして二人は民から祝福され幸せに暮らしました。
物語の全てがHAPPYENDで終わるとは限らない。
次のページからは死ネタとなります。苦手な方はご注意ください。




