依頼
「こちらへどうぞお客様。」
「ありがとう。」
そう私はソファへ案内された。向こう側にもソファはあり、二つの間に机がある。探偵事務所の様な雰囲気があった。
気付かぬ間に「コト」と目の前の机に紅茶が注がれてあるティーカップが二つ置かれた。
「失礼します」とお盆を持ったメイドらしき黒髪の女性が瞬きした瞬間消える。一瞬だが鎖骨に薄い翠色の花の紋様が見えた。
「さて、申し遅れました。何でも屋の従業員をやらせて頂いております。
レイ・ノーマンと申します。以後、お見知りおきを。」
「私はエリス よろしく。さっきの人は?」
「あぁ。あちらはメイドのサレナ・イータルです。 結構人見知りなんですよ。それよりお客様、『花持ち』ですか。」
私の右手の甲を見ながら言った。
『花持ち』 この世界の少数の人間が生まれた時から持つ花の紋様
色は基本的に「赤、青、翠、黄、紫」の五色 稀に「白や黒」などが現れる。
色に応じて、炎、水、風、土、雷を操ることができる。
また、紋様の花びらの数が多いほどより強力な力を操れるとされている。
私は赤い花で花びらは2枚そこまで強い力は使えない。そんなことよりこのレイという男、黒い花で花びらが5枚、サレナというメイドも花びらが4枚だった。
花びらが4、5枚あれば王国の騎士団の隊長、副隊長クラスの実力があるだろう。
「そうなんですよ。 レイさんこそ珍しい黒い花、花びらも5枚。何でこの様な職業を?」
「ご謙遜なさらず、今時紋様があるだけで珍しいですよ。前あったじゃないですか、花持ちをターゲットに起こされたテロ。いやぁ、最近世の中物騒ですよね。」
(はぐらかされたなぁ)
「そうですね。すいませんが早速」
「ご依頼ですね」
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